与党が強行採決を目指す安保関連法案に対して、日本の多くの国民は断固反対の態度を明らかにしている。日本各地で6月よりこの動きに合わせた抗議集会が開かれており、8月30日には「国会10万人・全国100万人大行動」のピークに達した。9月15日午後より、4万5000人の反対派の市民が国会議事堂前で抗議活動を行っており、一部の市民は警察と激しく衝突した。
なぜ多くの日本人がこれほど激しく安保関連法案への反対を表明し、これが日本の政治と安倍政権に非常に大きな、転換点となる影響を及ぼすと唱える日本人学者がいるのだろうか?これはまず、安保関連法案の強行採決が違憲だからだ。日本政府が国会に提出した、自衛隊の国内外の軍事活動の拡大を目的とする一連の安保関連法案は、日本がいつでも需要に応じ海外派兵し、他国軍に支援を提供できるよう定めている。これまで日本は、米国のイラクやアフガニスタンにおける軍事行動に派兵し支援した際に、国会で期限付きの「特別法」を議決する必要があった。そのため新法案の実質は、「海外派兵の恒久法」だ。これは宮沢喜一元首相の就任時、自衛隊の海外における武力行使に関する「絶対に認めない」、「憲法9条に基づき、絶対に行使できない」とした方針に背く。
安保関連法案は、学界・政界・軍を含む日本の各界および国民の強い懸念を招き、強い反対・反発を受けた。先ほど200人弱の憲法学者が共同声明を発表し、安保関連法案が憲法9条の規定を根本的に覆すことを理由に、即時廃案を求めた。
次に、安保関連法案が成立すれば、日本に重大な変化をもたらす。日本の平和憲法は有名無実化し、戦後の平和主義の道を歩み続けられるかが重大な政治的懸案になる。同法案の成立後、日本は正常な国と同じように国防軍を持つことができる。「正しい名分」を手にし軍拡し戦争に備え、米国の指揮棒に操られることができる。米国が日本の軍隊に対して、世界各地で武力行使するよう一声かければ、法的拘束を受けなくなる。ゆえに今回の抗議集会で最前線に立ち、最も積極的で勇敢なのは大学生とママたちだ。