チャイナネット:これまでの調査結果と比べ、今年の調査結果では中日関係には新たな動向が出現しているか、一番印象深い点は何なのでしょうか?
工藤: 新しく大きく、将来にとって期待が持てるような大きな変化が確実にあったとはまだ思っていません。変化は始まったばかりです。両国の国民が相手に対してあまりにも嫌なイメージを持っていたのは、いわゆるそれを改善しようという傾向が出てきたためです。相手に対する印象は好転し始めています。だからその変化を大事にすることが重要だと思います。その好転の傾向をもっと加速するために、これから本当の意味で会話と交流に努めなければいけないですし、お互いにもっと協力し合い、世界第二、第三の国ですから、いろんな主題的な課題に取り組んでいくようなサイクルを作るべきです。
政府間の対話と民間的な対話は二輪車みたいで、二つ同時に動くことによって両国が安定した関係を築くことができます。民間交流は前輪でひっぱっていき、政府間関係は後ろからひっぱっている状況だと思います。これまでの十年間の東京-北京フォーラムを通じて、民間レベルの交流の成果を大いに上げましたが、民間外交が大事だと中国の中央政府にも高く評価されました。これからの十年間も、これ以上の成果を成し遂げられるように力を合わせて全力を尽くしたいと思います。