チャイナネット:工藤先生は、メディアが中日関係の発展の中でどのような役割を演じてきたとお考えでしょうか?工藤先生が長年にわたる経験と観察から、メディアはどうすれば中日民衆の間の相互理解や相互信頼をより良く推し進めることができるか、お考えをお聞かせいただきたいのですが。
工藤:今のメディアは恐らく中日関係においてマイナスな役割を果たしていると思います。メディアというのは国境を越えることができるのかという大きな問いかけがあります。国境を越えてもっと大きな視点から利益を考えることができるかもしれません。実際に今ほとんどのメディアは、自国で議論するために、相手に攻撃的になってしまう場合も多いです。すると何かあった場合、「相手がよくない」という話になります。相手の国に対して、自分の国民にとって非常にマイナスなことをニュースにする傾向があります。
事件ばかりではなく、本当に素敵な話もいっぱいあります。でも、もし悪いことばかりをニュースにすれば、相手に対して悪い感覚になってしまうのではないかと思います。こういう局面を変えるために二つの提言があります。一つは、良いことをニュースにすることです。北京―東京フォーラムみたいなイベントを大いに報道すべきだと思います。