日本のテレビ局は21日、航空自衛隊が離島上空で実戦的な訓練を実施する全過程を、メディアに初公開した。中国軍事専門家の尹卓氏は、日本は中国を念頭に南西諸島の実戦訓練を実施したと述べた。航空自衛隊の主力機は米国と同世代であるが、中国と比べ有利な点はない。
日本語のいわゆる「南西諸島」とは、広く九州と中国台湾島の間の島嶼を指す。一方は東中国海、一方は太平洋だ。日本は近年の「離島防衛」により、軍事資源の南西諸島への傾斜にピリオドを打った。日本がこのような実戦的な訓練を実施したのは、同空域に脅威が存在するため、対応を強化する必要があると自衛隊が認識しているからだ。
尹氏は、日本は中国を念頭に南西諸島の実戦訓練を実施したと述べた。日本は安保関連法案の可決後、軍事戦略を北から南に移し、南西方面の機動的防御力を強化しようとしている。台湾海峡および釣魚島方面でひとたび武力衝突が発生すれば、日本は米国に協力し干渉し、中国を牽制することになる。冷戦終了後、日本は米国に付き従い、軍事戦略の矛先を中国に向けている。航空自衛隊の実戦的な訓練は、必然的に中国を念頭に置いている。
報道によると、南西航空混成団の司令部は沖縄県の那覇基地にある。作戦任務を担当する第83航空隊には、F-15戦闘機が約20機配備されている。那覇に配備されるF-15は、2016年3月末までに倍増する。航空自衛隊の軍事力は、東中国海方面において強みを持つだろうか?
尹氏は、航空自衛隊の軍事力は、東アジアで技術的強みを持つと述べた。日本と米国の主力戦闘機はいずれもF-15と同世代だ。他にも日本はE-767を4機、E-2C早期警戒機を13機保有している。これを数百機の主力戦闘機と結びつければ、その技術水準はアジア一流を維持できる。しかし航空自衛隊は東中国海方面で弱みを持つ。まずは対艦攻撃能力が低く、主に制空権の奪取に用いられている。また日本のF-15Jは空対地の作戦能力をほとんど持たない。F-2はある程度の空対地攻撃能力を持つが、機数も爆弾積載量も多くない。また航空自衛隊は兵力が小規模で、作戦機は300機余りで、周辺諸国と比べ優位を占めていない。中国と比べれば、その第4世代機に有利な点はない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月25日