3月21日は「世界睡眠の日」だ。東京の桜の開花も、「春眠暁を覚えず」の時期到来を告げた。日本の会社員は睡魔に襲われているが、眠りたくても眠れない状況だ。頻繁な残業、ストレスの拡大により、彼らは深刻な睡眠不足に陥っている。
日本のウェブサイト「NewSphere」の統計データによると、東京の睡眠時間は5時間46分と、世界の先進国の都市のうち最短で、メルボルンを79分下回った。ウェブサイト「X BRAND」もこのデータを裏付けた。
20−40歳のOLを対象とする睡眠の統計データによると、OLの43%の睡眠時間は4−6時間のみで、8時間以上は3.1%。4時間未満は3.7%以上。睡眠不足、特に若者の睡眠不足は、日本社会の一大問題となっている。
睡眠不足は人体に深刻な危害をもたらす。イライラし、免疫力が低下し、肥満し、頭痛が習慣化するといった、最も直接的な影響がある。深刻な場合は心臓・脳血管疾患や精神疾患を引き起こし、さらに深刻な場合は過労死や自殺に至る。
厚生労働省の2015年の調査結果によると、睡眠不足による精神疾患の賠償案件は1456件に達し、2014年より47件増加した。うち99人が自殺した。
勤務時間が長く、仕事のプレッシャーが深刻。これは日本の若者の睡眠不足の、最も中心的な原因となっている。労災を取り扱う弁護士は、6万8853人の会社員を対象に、アンケート調査を実施した。
統計結果によると、これらの会社員の毎月の残業時間は47時間を超える。驚くべきことに、毎月100時間以上は12.9%で、残業なしは4%のみだった。
必死に残業しても、多くの日本企業は残業代を支払わない。日本メディアの統計結果によると、日本では少なくとも1312社の大企業が残業代を支払わず、未払い分は総額145億9957万円に達している。
日本の労働法は毎日の勤務時間を8時間としているが、この基準を厳守する企業は数えるほどしかなく、終電に乗り帰宅する会社員も珍しくない。1月15日に長野県軽井沢で発生した、15人の死亡者を出した重大な自動車事故は、運転手の疲労運転によるものだった。