中日関係の改善、「相互信頼の醸成」が基礎に

中日関係の改善、「相互信頼の醸成」が基礎に。

タグ: 中日関係 相互信頼 岸田文雄

発信時間: 2016-05-03 14:03:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本の岸田文雄外相は5月1日、3日間の訪中を終え北京を離れた。日本の外相による訪中は、2011年11月の玄葉光一郎外相(当時)の訪中ぶりとなり、注目を集めた。岸田外相は北京滞在中に王毅外交部長と会談したほか、外交事務を担当する楊潔チ国務委員、李克強総理と会談した。中国側は岸田外相を非常に手厚くもてなしたと言え、中国側の両国関係改善への誠意を反映した。

遠路はるばるやって来た岸田外相がもたらした手土産は、多くの中国人の間で話題になった。岸田外相は、「中日両国間の人員交流をさらに拡大するため、日本は中国人の訪日ビザ発給要件を緩和する」と表明した。これは日本の中国への善意を示すものだが、この善意は個別のケースではない。我々はこれを日本の外交全体の中に置き分析することで、そこに含まれている真意を理解することができる。

訪中が発表される2日前、岸田外相は4月25日に読売国際経済懇話会において、 「新しい時代の日中関係」と題した講演を行った。岸田外相は講演の中で、「新しい時代に合致する日中関係」という大構想を掲げた。しかし具体的な実施方法について、岸田外相は自国の「取り組み」を一方的に強調しながら、「当然ながら、一方的な努力は両国関係の発展を促進できない。中国側も積極的に協力するべきだ」と矛先を転じ、意図してかせずしてかボールを中国側に蹴った。岸田外相は中日関係の動向について、(1)協力の拡大(2)課題や懸念への対処(3)国民間の相互理解と信頼関係を育む――という考えを示した。

「国民間の相互理解と信頼関係を育む」ために、岸田外相は中国人客の訪日を促し続けるとした。岸田外相も、「訪日中国人の増加は、日本経済に直接利益をもたらし、日本各地で歓迎されている」と認めた。安倍政権も、東中国海・南中国海問題における間違った立場が中国を満足させることはないが、経済面で中国と協力する必要性を認識しているはずだ。岸田外相の路線は、「政経分離」の雰囲気を醸成し、中日両国間で政治的な食い違いが生じた際に、「政冷経熱」により中日関係における日本側の利益を満たそうとするものだ。

岸田外相の今回の訪中は、日本側の両国関係改善への意向を示したが、日本のこれまでの東中国海・南中国海問題の態度が依然として懸念されている。安保法の改正は安倍晋三首相が誇りとする重要な政治資本であり、日本の東中国海・南中国海問題における多くの手法はこれと密接に関連している。日本が同問題で「道に迷ったと悟り引き返す」ことができるかについて、中国側の疑念はまだ払拭されていない。そのため王部長は岸田外相を厚遇すると同時に、中日関係を着実に改善するため日本側に4つの要求を出した。うち重要なのは「地域・国際事業で対抗心理を放棄し、中国とともに地域の平和・安定・繁栄に尽くす」という内容だ。

岸田外相は今回、間違いなく相当な誠意を持ち訪中したはずだ。しかし安倍政権の右寄りの政権運営理念が変わらなければ、中日関係を破壊する「裏表のある人間」が、密かに政治の舞台から退くとは限らない。岸田外相は訪中後、ASEAN4カ国(タイ、ミャンマー、ラオス、ベトナム)を歴訪する。その中には、南中国海問題の当事国がある。中国人と国際社会は、日本側が裏表をなくし、実際の行動により中日関係を守ることができるか見守っている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月3日

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