これは何を意味するだろうか?原爆を使用した目的は日本の早期降伏を促すためであり、トルーマンは日本当局が当時、多くの軍人と民間人の死を顧みず戦争を続けようとする執念を持っていたと深く信じていたことを意味する。そのため広島と長崎という第二次大戦の悲惨な運命を決めたのは原爆ではなく、日本当局の侵略と軍国主義だったと言える。
次に、日本は原爆の被害者だろうか?戦闘と爆撃によって命を落とした、日本の罪なき一般人は間違いなく被害者だ。しかしこの被害者の身分は、侵略戦争を発動した当局に濫用されるべきではない。ウォール・ストリート・ジャーナルは先ほど、記事の中で日本を批判し、「日本はこれまで、戦争の被害者のふりをしてきた。しかしこれは、中国とアジアにおける侵略行為を隠している。日本は1945年以降、自国を被害者だと主張してきたが、アジアの隣国と真珠湾への侵略にまったく関心を示していない。日本が広島と長崎に注目し続けることで、日本に侵略されたアジア諸国を刺激している」と論じた。
それでは、オバマ大統領の広島訪問は、どう説明するべきか?米国側は、大統領が謝罪することはないと明確にしている。それではなぜ、広島を訪問するのだろうか?米国側は、オバマ大統領が提唱してきた「核なき世界」の理念を強化するためとしている。
しかしその中には、別の意味が隠されている。「アジア太平洋リバランス」を推進するなか、米国は同地域で「助手」を必要としている。短期的な体裁を損ねない訪問により多くの戦略的な支持が得られるならば、これは割に合う訪問だ。広島訪問だけではなく、米国は近年、日本の集団的自衛権の行使容認、地域安全問題および南中国海問題をめぐる活発的な動きを黙認し、さらにはそそのかしている。表面的には「政策的な我慢」に見えるが、実質的には米国の「戦略的な扇動」を示している。このような宥和措置は、歴史を損ねるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月16日