在中国日本国大使館の広報担当者は記者に対して、横井裕氏が15日より駐中国大使に正式に就任することについて、「明日は大使の就任日だ。日本大使館は短い記者会見を開く。本日は発表できる情報はない」と述べた。中日関係に改善の兆しが見えたが、数多くの試練が残されている重要な時期に、「知中派」と呼ばれる新大使の就任は何を意味するのだろうか?人々は憶測をたくましくしている。
横井氏は15日に日本を出発し、北京に赴任する。横井氏にとって、北京は不慣れな場所ではない。1979年に外務省入りした横井氏は、中国に語学留学に派遣された。横井氏はその後、中国課長、上海総領事、在中国特命全権大使などのポストを歴任し、中国に4回駐在(合計で約10年)し、経済・政治・領事などの事業を担当した。今年3月まで、駐トルコ大使に就任していた。
NHKの報道によると、横井氏は赴任前に「日中関係は近年、脆弱な状態が続いていたが、すでに回復に向かっている。首脳間の交流があれば、両国関係を深化させる機会が生まれる」と述べた。横井氏は中日首脳会談の実現を、就任後の初の目標にする可能性があると推測された。NHKによると、中国は今年9月に20カ国・地域(G20)サミットを開催する。中日韓の首脳は年内に日本で会談を予定している。これらは横井氏が利用できる機会になる。
共同通信によると、「知中派」の大使は6年前に退任した宮本雄二氏ぶりとなる。横井氏の任命を発表するため日本政府が開いた記者会見において、菅義偉内閣官房長官は、「横井氏は対中問題の経験が豊富な、中国事業専門家だ。横井氏が重要な日中関係を強化し、外交面で両国間の困難な問題を解決するため、その経験と見聞を十分に発揮することに期待する」と述べた。