台湾の新当局発足後、漁船操業保護のため沖ノ鳥礁沖に派遣した巡視船・軍艦を退去させ、物議をかもした。台湾当局「行政院」によると、台湾は日本と7月に「台日海洋事務協力対話」を設立するという。
日本メディアはこのタイミングで、台湾が7月に福島原発事故の汚染地域の食品禁輸措置緩和に踏み切ると報じた。オピニオンリーダーの高金素梅氏は、漁船操業権と食品禁輸措置緩和を利用し、利益を交換しているのかと疑問視した。
30日付台湾紙『聯合報』は社説の中で、「台湾による飼料添加物ラクトパミン入りの米国産豚肉の禁輸措置解除が疑問視されるなか、福島原発事故の汚染地域の食品禁輸措置も解除されると伝わった。食品安全を守るという新当局の決意が疑われ、新当局が他国とどれほど裏の取引を行っているのかという懸念が生まれている」と論じた。
さらに不安なのは、台湾側が日本メディアの報道を目にし、初めてこの情報を知ったことだ。台湾当局はこれについて言葉を濁し、真剣に回答しようとしていない。台湾当局の「外相」である李大維氏は、「外交」で「あいまい」を維持することは、重要な原則だと述べた。日本メディアが、漁船操業保護の艦艇が沖ノ鳥礁沖から離れたことを報じなければ、台湾の人々はまだこの情報を知らなかったかもしれない。共同通信が、台湾による福島原発事故の汚染地域の食品禁輸規制緩和を報じなければ、島の人々はまだ真相を知らなかったことになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年6月1日