トランプ氏と安倍氏が会談も、実質的な内容は皆無

トランプ氏と安倍氏が会談も、実質的な内容は皆無。

タグ: 安倍晋三,トランプ

発信時間: 2016-11-21 14:36:02 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

安倍首相は今回、鼻息荒く「世界初」をゲットした。日本の安倍晋三首相は17日、ニューヨークで次期米大統領に選出されたトランプ氏と、約90分に渡り会談した。安倍首相はトランプ氏が当選後、初めて会談した外国首脳になった。

会談後に開示された情報には、ほとんど実質的な内容が含まれなかった。安倍首相は、トランプ氏が信頼できるリーダーであると信じると表明した上で、さらなる対話の意向があれば時間の許す限り、双方が再び会談する可能性もあると述べた。トランプ氏は慎重な態度を示し、正式に大統領に就任していないことから、米日関係に関する観点を述べないと表明していた。

「信頼」は日本にとって極めて重要だ。米日同盟関係の基礎は「信頼」であり、これがなければ関係にゆらぎが生じるからだ。また米日関係は、安倍首相がこれほど「信頼」を強調しなければならない程度であることが浮き彫りになった。トランプ氏の当選は、米日間のこれまでの信頼に、想像の余地を加えた。TPP撤退、在日米軍の経費の全額負担など、トランプ氏の大統領選での発言のすべてが安倍首相を焦らせ、不安にさせている。これは米国を中国けん制に抱き込もうとする日本の戦略を骨抜きにし得る。そのため安倍首相は自らへりくだってニューヨークに駆けつけ、説明を求めようとした。

安倍首相の焦りは、その政策と関連している。安倍首相は米国にしがみつき、米国の支援により中国をけん制することを選択した。さらに中国の台頭により日本人の恐怖感を煽り、平和憲法を改定し、政治大国になるという日本の目標実現を早めようとした。このような選択により、中日関係はゼロサムゲームと定義づけられることが多くなった。ところが日本にはやる気があっても力がなく、自国を米国の「手下」としてしっかり位置づける必要がある。

トランプ氏がアジア太平洋でどのような手を打つか、中国も静観している。しかし中国は中米日関係の位置づけを把握している。これは中国と中米関係の動向を把握しているためだけではなく、中国のアジア太平洋における平和・安定的発展を促す能力が強化されているからでもある。

トランプ氏の就任により、米国がアジアインフラ投資銀行に参加するか、中国が提唱する「一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)」構想に積極的な反応を示すかは未知数だ。これはトランプ氏が21世紀の国際関係の性質、アジア太平洋をいかに認識するか、それから米国と巨額の貿易を行っているが、米国との全面的な関係で物議を醸している中国をいかに認識するかにかかっている。

トランプ氏がアジア太平洋で180度の大転換を見せることは、あまり現実的ではないが、新たな手を打つことは完全にありうる。この手は中国けん制をエスカレートさせるだろうか、それとも地域の緊張を和らげ協力を拡大し、米国の新たな経済成長を促すだろうか。トランプ氏が選挙中に示した理念は後者に近く、安倍首相の神経をすり減らしている。

安倍首相はトランプ氏とニューヨークで会談した後、「アジア太平洋リバランス」戦略を継続するためエールを送りたかっただろうが、会議の実質的な内容に一言も触れなかった。安倍首相とトランプ氏が戦略面で一致したかに関する、いかなる暗示も得られなかった。安倍首相のニューヨーク訪問の目的は、日本を安心させ、米国のアジア太平洋における同盟国に対して、トランプ氏の就任が米国のアジア太平洋政策に変化をもたらさないと信じさせることだ。しかし安倍首相はこの目的を達成できなかった。この意義から論じると、安倍首相のニューヨーク訪問は、多くの「アジア太平洋リバランス」追随者の期待を裏切ったことになる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月21日

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