中国極地研究センターが出資・建設するオーロラ研究施設が来年、アイスランドにオープンする。中国とアイスランドのほか、世界中の科学者を迎えることとなる。
AP通信の16日の報道によると、気候変動は、新たな海上航路を開き、資源採掘の機会をもたらすこととなった。北京は、北極に盟友を探していた。アイスランドも、経済の寒流に抗うため、重量級の友人を渇望していた。
中国と北極の緊密な関係
北極は、非常に重要な地理的位置にある。北極海はほかの3つの大海を連結し、沿岸にはロシアやカナダ、米国など複数の大国がある。北極はさらに、淡水の重要な貯蔵庫の一つでもある。
中国は地理的には、「近北極国」に属する。北極地区の自然の変化と資源開発は、中国の気候や環境、農業などに直接的に影響する。政治や経済、外交などの幅広い分野で、中国は、北極の重要なステークホルダーと言える。
中国は2013年5月、「北極評議会」の常任オブザーバー参加国となった。2015年10月には、「第3回北極圏会議」がアイスランドのレイキャビクで開催された。中国は、ハイランクの代表団を派遣し、開幕式では中国外交部の王毅部長が映像で式辞を述べた。
中国駐アイスランド共和国大使の張衛東氏は、中国は早くも90年前から北極に目を向けていたと語る。中国は1925年、「スヴァールバル条約」に加盟し、北極関連事務への参加プロセスを開始した。1990年代以降は、中国による北極活動の範囲と深度は不断に広がっている。中国は、さらに多くの貢献をし、世界各国と手を携え、「平和的で安定した、環境友好型の、持続発展の可能な北極」を共同建設する意欲と能力を持っている。