日本がTHAAD配備を検討、中国はいかに対応すべきか

日本がTHAAD配備を検討、中国はいかに対応すべきか。

タグ: 日本,THAAD

発信時間: 2016-11-29 10:02:31 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本メディアの報道によると、防衛省は防衛副大臣をトップに委員会を設け、米軍の終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備を検討する。朝鮮による弾道ミサイル発射が相次いでいる事態を踏まえ、2017年夏までにミサイル防衛の将来像をまとめるという。

日本側が明かした計画によると、日本は現在すでにイージス艦搭載の、大気圏外でミサイルを迎撃するSM-3と、陸から発射される低空用のPAC-3を持っている。THAADはその間の空白を補い、現在の2層のミサイル防衛システムを3層にする。

日本がTHAADを配備すれば、朝鮮のミサイルに備えるほか、中国に対する戦略的抑止力が強化される。韓国のTHAADは中国東北地区のミサイル活動を全面的に把握でき、日本のTHAADは中国南東部の沿岸部を覗き見ることができる。日韓は先週、軍事情報包括保護協定に署名したばかりだ。両国のTHAAD配備後、整った北東アジアミサイル防衛システムを形成することができる。中国のミサイルの抑止力を弱め、米国が中国と駆け引きを展開するための駒が増える。

中国は韓国のTHAAD配備を阻止しようとしたが、効果がなかった。日本に計画を断念させるのは、さらに困難だ。日米同盟は韓米同盟よりも緊密で、日本の方が中国に強硬な態度を持っている。日本がTHAAD配備の決意を下せば、中国の意見が効果を生むことは難しい。

日本が今になり再びTHAAD配備について言及したのは、自ら事を構えることによって、トランプ氏のアジア太平洋政策に影響を及ぼそうとしたためだ。この状況下、中国が日本側の態度を変えるため、出来ることは限られている。

米国が西太平洋でミサイル防衛システムを密にすることは、大勢の赴く所のようだ。中国はトランプ氏がこの戦略を中断することに期待できない。中国がこの局面に対応するためには、相手に何かをしないよう説得するのではなく、自分に何が出来るかを考えなければならない。

ミサイル防衛システムは迎撃の効果を持ち、最終的には自国だけが相手国からのミサイルを迎撃できるようにしなければならない。中国はここから取り組むことができる。まず自国のミサイル防衛システムの強化だ。中国のこの技術力は、米日と比べそれほど遅れていない。それから中国のミサイル攻撃能力を大幅に向上させることだ。こうすることで、THAAD配備を追い抜くのだ。両者を比較すると、後者の方が重要だ。

ミサイル防衛技術は、ミサイル攻撃技術の精度と信頼性を上回ることが難しい。中国が力を注げば、少ない投資でTHAADを瓦解させるミサイル攻撃技術を開発することも容易だ。中国はTHAAD配備中にこれを時代遅れにし、廃棄に追い込むべきだ。中国はより多くの戦略原潜を進水させ、THAADの後方につくべきだ。中国の戦略原潜、潜水艦発射ミサイルの技術は、非常に成熟している。

中国は平和を愛する国だが、大国として、平和を実現するためには願いだけでは不十分であり、平和の流れを制御する力が必要だ。米日韓は中国の戦略的安全を脅かす行為に出ており、戦略的バランスに興味がなく、自国の一方的な安全と優位を貪りつくそうとしているようだ。中国は柔軟な外交が必要で、同時に信頼できる軍事力を保有しなければならない。

THAAD配備を阻止できないならば、配備後に形骸化させるよう努力するべきだ。韓日米に無駄に配備させ、損をさせるのだ。今後は新たな行動に出る前に、中国側の意見に真剣に耳を傾ける興味を持つようになるだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月29日

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