『環球時報』記者の取材によると、サンフランシスコで反慰安婦活動を行った人々には、日本人街のリーダーが何人か含まれる。現地の政界の名士であるエミリーや、ジャニス・ミリキタニもその一人だ。ミリキタニは夫とともに、サンフランシスコにある88年の歴史を持つ古い教会を経営し、各種の慈善活動を行っている。ミリキタニは過去2回にわたってサンフランシスコ芸術委員会の委員に任命されるなど、非常に影響力のある詩人であり、社会活動家である。
日本からも多くの反対の声が届いた。サンフランシスコ芸術委員会の広報ディレクターのケイト・パターソン=マーフィーは『環球時報』へのメールにこう記している。「私たちは約300通の反対派の手紙を受け取った。ほとんどは日本からのものだった。署名で日本からとわかった」。公共芸術作品に300通近くの反対の手紙が届くのは異常ではないかとの質問に、ケイトは、「データを比べたわけではないが、このような現象は通常はほとんどない」と答えた。
サンフランシスコの公共芸術品の関連管理規定に基づき、慰安婦記念碑は、市議会での承認を得た後、設計と碑文について芸術委員会の認可を受ける必要があった。これを経た後、慰安婦記念碑は贈呈品という形でサンフランシスコ市政府に贈られ、最終的に市内に配置されることとなる。そのため芸術委員会もこの争いに巻き込まれ、各方の圧力に直面することとなった。
記念碑の設置を支持した日系著名人も少なくなかった。ケイトによると、委員会は、全米の大学や人権組織、個人からの応援のメールを数多く受け取った。ケイトは、元連邦下院議員で日系のマイク・ホンダ、日系公民権活動家の是松豊三郎の娘のカレン・コレマツの名を挙げた。カレン・コレマツは、慰安婦を公立学校のカリキュラムに盛り込む運動の推進者でもある。