福島原発事故から6年:主婦がパートの実験員に 「我が子は自分で守る」

福島原発事故から6年:主婦がパートの実験員に 「我が子は自分で守る」。 今年でちょうど6年が経過したが、地震の「余波」はまだ収まっておらず、多くの人の生活はこれによって根底から変わってしまった…

タグ: 福島原発 主婦 地震 実験員

発信時間: 2017-03-17 16:28:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

鈴木香織さんによると、検査設備の購入や実験室のリースの資金は人々の寄付によってまかなっている。お母さんたちは、放射性同位体のセシウム134とセシウム137の検出、ガンマ線やストロンチウム90、トリチウムのデータの収集を担当している。これらはいずれも、福島原発事故で漏れた放射性物質であり、このうちストロンチウム90は特に毒性が高く、呼吸や飲み水、食物を通じて体内に入り、体内にたまってなかなか排出されず、骨腫瘍や白血病につながる可能性がある。

これらの潜在的な危険物質を処理するため、パートの実験員を担当する母たちは、放射線と有機化学の関連知識を学習し、試験に参加しなければならなかった。「最初は手がかりも何もなく、まったく違う世界で、頭が痛くなった」。川本富美子さんは2歳の子どもの母親で、実験室ではストロンチウム90の検査を担当している。「でも毎日、そういう環境にいることで、コツをつかむことができた」。

食物のほか、母たちは砂浜の砂の放射線値もはかる。子どもたちが砂に触れるためだ。政府の発表する放射線値データよりも、彼女らは自分の手ではかった結果の方を信じている。

「我が子は自分で守る」

福島県の発表したデータによれば、福島県ではこれまでに、甲状腺がんと確定されたか甲状腺がんが疑われる子どもが174人見つかっている。

「最近では、福島原発事故についで普段の生活で話すということはあまりなくなった。事故が発生して一年くらいはよく話していたが、今では、『放射能』というような言葉の出る会話をする人はいなくなった」と川本富美子さんは語る。「でも私は現実はそれとは違い、放射線はなくなっていないと考えていて、だからパートの実験員もしている」

もう一人のお母さんの木村愛さんも語る。「両親などには考え過ぎだと思われていて、『もう大丈夫では』と言われる。でも自分の子どもがもし万が一10年後や20年後に甲状腺がんにかかった時に少しでも後悔しないためにも、自分で最低限やってあげられることはやっています。我が子は自分で守ろうと、自分なりにできることをやっています」

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年3月17日

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