報道によると、日本最大の軍艦「いずも」が5月、南中国海を航行する。いずもは中国人にとって、不慣れな存在ではない。「出雲」は下関条約の賠償金で建造され、1932年の第一次上海事変では上海に停泊。旧日本海軍で初めて海外派遣された艦隊の旗艦となり、多くの戦争に参加した。第二次上海事変の前後、出雲は中国を侵略した日本海軍の旗艦として、中国軍の陣地に集中砲火を浴びせ、日本軍の進攻を援護した。さらには上海の工場、学校、家屋などを攻撃し、中国人の生命と財産に大きな損失をもたらした。出雲による犯罪は、山のように積もっていると言える。
いずもが南中国海を経由し東南アジア諸国を訪問するならば、国際ルールを遵守し、規則正しくしなければならない。中国の領海を通過するならば、無害通航(沿岸国の平和・秩序・安全を害さず、国際法に違反しないことを条件として、事前通告をすることなく沿岸国の領海を通航すること)でなければならない。日本には、▽沿岸国の主権、領土保全、政治的独立をいかなる武力によっても脅かしてはならず、武力を行使することも許されない▽いかなる種類の武器による訓練もしくは演習も許されない▽沿岸国の防衛・安全を損ねるいかなる形式の情報収集も許されない▽沿岸国の主権と安全に影響を及ぼすいかなる宣伝行為も許されない▽艦上からいかなる航空機も離発艦させてはならない▽いかなる軍事装置も艦上から移動する、もしくは受け取ってはならない▽研究もしくは測量を行ってはならない▽沿岸国の通信システムもしくはその他の施設・設備を妨害するいかなる行為も許されない▽航行と直接関係しない、別のいかなる活動も許されない――という、9つの禁止事項がある。これはいずもに対する「特別扱い」ではなく、国連海洋法条約が中国に与える神聖なる権利だ。
いずもの南中国海航行を規則正しくするため、中国軍はこの「旧敵」の一挙手一投足を見守らなければならない。いずもが姿形を変えただけでなく、心を入れ替えていることを祈る。自衛隊はその名の通り、自宅の玄関口だけを守っていればよく、手を遠くまで伸ばすべきではない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年3月20日