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米海軍は日本の海上自衛隊と1日、日本海で3日間にわたる共同軍事演習を実施した。今回の演習には米海軍の空母「カール・ビンソン」、「ロナルド・レーガン」と、海自のヘリコプター搭載型護衛艦「ひゅうが」が参加した。日米両国の空母3隻が出動して共同訓練を行うのはこれが初めて。この情報は特段変わった点のない情報に見えるが、日本の海上自衛隊の準空母の運用には尋常ではない変化が起きつつある。
■脇役がいつの間にか主役に
第2次大戦後、日本の米国主導で制定された平和憲法には軍事上2つの明確な規定がある。1つ目は国権の発動たる戦争の放棄、2つ目は軍隊の不保持だ。この2項目の規定のもと、日本には自衛隊が存在する。当時、志ある者からは、日本の自衛隊はいびつな形の武装勢力だと見られていた。自衛隊は専守防衛が基本原則だが、海外に度々派遣され軍事的な影響力を保持している。
ここ数年、日本の自衛隊は各国の軍事演習でずっと脇役を演じてきた。武器・装備の発展でも脇役だった。
しかし安倍政権の時代になってから、日本の軍事政策は、自衛隊により大きな役割を発揮させる方向に転換した。このために、日本は「空母の作戦能力を持つ」駆逐艦、すなわち「準空母」を開発した。
護衛艦「いずも」の配備で、この種の「準空母」は徐々に海上自衛隊の主力艦艇となり、日本海の日米共同演習での役割にも変化が発生している。この静かな変化は非常に注目に値する。