「文学」と「お笑い」は通じるものがあり国境を超える
人を笑わすことが仕事のお笑い芸人であり、文字で人を感動させる文学作家でもある又吉さんは、この二つの仕事は密接に通じ合うものがあるとしている。
「夏目漱石や芥川龍之介などの作品を読むと、お笑いの要素がたくさんあることに気付かされる。文学にしても、お笑いにしても、言葉を使って表現し、何かの考えや感情の面で、読者や観衆と通じ合うことができる」。
又吉さんは、太宰治のファンであることで知られ、中学生の時に、代表作である「人間失格」を100回以上も読んだという。又吉さんの作品や人となりからも太宰治の影を見ることができる。「太宰治の小説をそのままコントなどにすることができる。彼の作品に登場する主人公の経験や体験、人への接し方、態度などは、太宰治のスタイルで、僕のスタイルにも影響を与えている。文学が僕自身の人への接し方や考え方を変えた」。
13日、又吉さんは「文学とお笑いは海を超える」と題する講演を行い、「今回上海に来て、読者や学生らに僕の考え方を話し、僕の作品に対する見方を聞くこともできた。その交流こそが『文学とお笑いは国境も海も超える』ことを示している」と語った。