日本人の人知れない情報収集①頻りに解剖台に乗せられてきた「中国」

日本人の人知れない情報収集①頻りに解剖台に乗せられてきた「中国」。 日本人の人知れない周到な情報収集能力については、最近でもネット上でこんな話が伝わっている。かつて日本に留学した蒋介石はこう言った…

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発信時間: 2017-06-27 10:03:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「日本人が中国でのスパイ活動を理由に拘束された」。そんなニュースが相次いだことを受け、日本政府は一週間ほど前、中国での拘束を回避するための注意事項を国民に向けて発表した。これには、行ってはいけないところや、撮影をしてはいけないところが詳しく説明されている。ちょっと聞くとものものしいことが起こっている印象だが、「情報社会」や「情報民族」などと日本が呼ばれていることを考えれば驚くには値しない。

日本人の情報に対する敏感さやそれへの依存、収集活動の周到さは海外でも知られている。1960年代に日本が公開情報だけで中国の大慶油田の位置や規模を正確に判断していたという話を思い出す人も多いだろう。中国は日本の巨大な隣国であり、情報収集の主要ターゲットになるのは当然だ。日本の学界にとって中国研究は「宿命」とさえ言われる。だが情報の収集と分析に長けていれば、正しい判断と政策決定が可能だと言えるのか。日本はこの点で手痛い教訓を得ているが、この問題は依然、日本が中国に向かい合う時に考えるべき問題となっている。

①しきりに解剖台に乗せられてきた「中国」

『環球時報』記者は北京中央民族大学で2カ月前、日本のある環境社会学者の講演を聞く機会があった。テーマは環境。この学者は、当時街を舞っていた柳絮(りゅうじょ、柳の綿状の種子)など中国の日常社会への細かい観察も交えて話をした。だが記者にとって最も印象的だったのは、この学者が、いつも持ち歩いているという分厚いノートに細かい字え書き連ねた字を見ながら話していたことだ。データを示す際には、PPTを使ったりはせず、雑誌や資料の実物を直接取り出していた。

この学者のやり方は、多くの日本人の習慣に合致している。ポケットにはいつも小さなノートとペンを入れ、何かというとメモする。日本社会が「情報社会」と呼ばれ、日本人が「情報民族」と呼ばれる所以だ。このような習慣は多くの人にとって賞賛すべきものと映るだろう。だが「情報」と関係を持ちすぎれば、疑われても仕方がないという状況も起こり得る。とりわけ安倍政権の発足後、日本の対外情報収集はますます強まっている。日本側の統計によると、スパイ容疑で中国で拘留された日本人は2015年5月から少なくとも12人にのぼる。

香港地区の著名な時事・政治評論家の邱震海氏はかつて、著書「迫在眉睫」でこう書いている。2013年、邱氏が司会を務めたスパイに関する番組に、台湾地区の元情報員の蕭台福氏がゲストとして招かれた。蕭氏が話題にしたある記事によると、日本のある商社の社員が「いかに中国人と話をするか」という報告書を作成し、それが日本の情報機関の手に渡ったという。この報告には、中国人と話をするには、会社の事務所に行くよりも、退勤後に酒屋に誘い、プライベートでおしゃべりした方がいい、それも何度かに分けてやった方がいいなどと書かれている。日本人はこうしたばらばらな情報を一つにまとめているのだという。蕭氏は、情報について警戒心を持っていなければ、そうした日本人の情報収集から身を守るのは難しい。彼らはいたって自然な形で交流を始め、その後に、文書を研究する精神で情報を整理する。

日本人の人知れない周到な情報収集能力については、最近でもネット上でこんな話が伝わっている。かつて日本に留学した蒋介石はこう言った。「日本人は男女を問わず、スパイ的な性質を備えている。中国にやって来る日本人に対して油断してはならない。彼らは皆、情報収集の任務を負っている。彼らの笑顔に騙されてはいけない。情報で肉を断ち、血を吸おうとしているかもしれないのだから」

この言葉の確かな出処を突き止めることはできなかった。中国近代史や蒋介石、情報史を研究する多くの学者もこのような発言は聞いたことがなく、言葉遣いも蒋介石らしくないとしている。だが同時期に日本に留学した国民党の元老・戴季陶は実際に、中国に対する日本人の研究の深さに対して感慨を語っている。『日本論』には、「『中国』という課題を何度解剖台に乗せ、何度試験管に入れて調べたかは、日本人でもわからないだろう」との記述がある。

このような議論は、日本の情報活動に対する中国人の長年の印象とも一致する。1868年に日本の明治天皇が布告した改革のための『五箇条の御誓文』には、「知識を世界に求める」との方針が示されている。日本はその後、各国の情報を大規模に収集するようになり、陸海軍から行政、教育、産業に至るまであらゆる分野を覆う収集活動を行うようになった。日本がほかの国と違うのは、政府の情報機関だけでなく、多くの民間の力、多くの民間団体や個人が、自発的に情報活動を行っているということだ。

中国は、日本の情報収集の主要なターゲットの一つである。優れた情報活動を拠り所に、日本は1894年の甲午戦争(日清戦争)で、当時まだ大国と恐れられていた中国に打ち勝った。日本はその後、多くの人員を派遣して中国の地形の調査測量などを行い、中国に対する長期的な研究を進めた。ある日本人学者の統計によると、1873年から1945年まで日本は72年にわたって中国での調査測量を行い、これには最先端の技術が動員されたという。日本は降伏前、大量の地図を廃棄したが、米国によって押収・保存された日本製の中国と朝鮮の地図は約2万5千枚に及んだ。

②中国人との交渉術の教授本がベストセラーに

③日本の侵略には人類学者が大きく「貢献」

④日本人学者:中国研究は「宿命」

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月27日

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