市場シェアも低く、ハイエンド産業のローエンド化という体たらくは、中国の産業用ロボット産業の弱点を反映するものである。自主開発力不足であり、キーテクノロジーは海外との格差があり、コアデバイスもいまだに輸入頼りという状況である。 実際、ロボット技術がもたらす新テクノロジーの産業革命が目前に迫る中、世界各国は競って国際産業競争の発言権を得ようとしている。中国が「中国製造」から「中国智造」へとバージョンアップを果たすため、ロボット産業の健全な発展を推進するべきだ。いま急ぐべきは、自主開発能力を強めることである。イノベーション志向を堅持し、ロボットのコア技術とキーデバイスの面で大きく飛躍し、ロボット産業のイノベーションシステムを構築するべきだ。そのために、政府や業界、企業、研究機関が共同で努力する必要がある。
この面において我々は、多くの成功体験を持つ。マイクロチップ産業のイノベーションの過程を学ぶべきだ。中国のハイエンドマイクロチップは、長期にわたり輸入に頼ってきた。国家の重要な科学技術プロジェクトの支持の下、2万名以上の科学技術人材が9年の歳月をかけ、マイクロチップ製造業のイノベーションシステムを作り出した。ハイエンドな設備と材料を揃え、一流企業を育て、その結果、国際競争力を持つようになった。