今回の記念日の前後、BBCだけでも30以上の記事を掲載した。BBCの人気テレビ番組「アンティーク・ ロードショー」の特別企画では、生存者と彼らの収蔵品に焦点を絞った。強制収容所の囚人服、やっとの思いで保存した先祖代々の銀器、解放者へのプレゼントなど、すべてが歴史の目撃者で、人々の心を揺さぶる。『タイムズ』『インデペンデント』などの高級紙、さらには『デイリー・エクスプレス』や『ザ・サン』などのタブロイド紙、さらには無料の『メトロ』も、ホロコースト記念日に大きな紙面を割いた。
世界的なホロコースト記念・教育・研究においても、英国は重要な力を発揮している。英国では1988年に「Holocaust Educational Trust」が設立され、全国範囲でホロコーストの歴史教育と教育研修を展開した。英国は1991年、欧州諸国の中で最も早くホロコーストの内容を、中学校の歴史の必修内容にした。2000年のホロコースト国際フォーラムで「ストックホルム宣言」が採択されたが、英国も締約国の一員になった。これは「国際ホロコースト記念日」の設立を直接促した。英国は1月27日を、国家法定記念日としている。
英国のホロコースト記念日には、毎年一つのテーマが設定される。2015年は「記憶を生かす」、2016年は「座視できない」、2017年は「いかに生き続けるか」。これらのテーマは歴史や現実と結びついており、「人が他人にこれほど非人道的になれるとは」という反省を促し、「アウシュビッツを再演させるな」というスローガンが今日も適切かつ必要であることを銘記させている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月30日