中国の国力が近年強化を続け、北東アジアの安全情勢が日増しに複雑化するなか、冷戦終結後に枕を高くして寝ていた日本の陸上自衛隊も、将来的に遂行しうる作戦任務を見直し、これに基づき部隊の編成及び装備品の構造を調整することを迫られている。陸自はロシアに備え北部に配置した重装備部隊を維持し、沿岸部の旅団・師団を「政経中枢師団」に改め、即応任務と離島奪還作戦任務を担う西部方面普通科連隊、中央即応集団を立ち上げた。
陸自は最近、既定の計画に基づき複数の「即応機動連隊」の設立を開始した。それでは後者はどのような特徴を持つのだろうか、配備にはどのような狙いがあるのだろうか、どれほどの戦闘力を持つのだろうか。
防衛省は13日、九州地方にある陸上自衛隊第8師団に設置される一つ目の即応機動連隊の準備が間もなく完了すると発表した。しかしこれは新たに設置される唯一の部隊ではない。計画によると、陸自は機動攻撃能力強化のため今後10年以内に、一部の旅団・師団の連隊を即応機動連隊に改編する予定だ。
公開された資料によると、現在陸自には15の各種旅団・師団がある。そのうち東京・阪神・名古屋の3大都市圏にある8個旅団・師団は「政治経済中枢部隊」とされている。他にも大型機械化武器を持ち、機動作戦と防衛任務を遂行する7の師団・旅団がある。即応機動連隊に改編される部隊は、7個旅団・師団に属する軽装歩兵連隊(自衛隊用語の「普通科連隊」)だ。
防衛省と陸上幕僚監部が発表した情報によると、即応機動連隊の編成や装備は米軍のストライカー旅団戦闘団を模したものだ。各自独立した作戦能力を持つ即応機動連隊は、普通科中隊、火力支援中隊、機動戦車隊からなり、最新式の16式機動戦闘車、96式装輪装甲車が配備される。即応機動連隊の編成は、4個普通科中隊、1個火力支援中隊、1個機動戦車隊。うち機動戦車隊はストライカー旅団戦闘団の編成にならい3つの連隊を置き、各自16式機動戦闘車4台を配備し、さらに連隊長指揮車1台を配備。1個機動戦車隊の機動戦闘車は13台。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月28日