中国の鉄道改革、日米の経験は参考にならず

中国の鉄道改革、日米の経験は参考にならず。中国全土の高速鉄道営業距離は今や2万2000キロで、世界の6割を占めている。毎年平均2400キロを建設しているが、これは現在の日本の新幹線の総延長とほぼ一致する…

タグ:高速鉄道 経営 投資 輸送 観光

発信時間:2017-11-02 11:28:12 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

 次に、中国人の平均所得はこの8年間で倍増しており、今後10年間でさらに約1.9倍増加する見通しだ。旅行は近年、全国的なブームになっている。筆者の経験によると、長春〜延吉の間を高速列車が1日20往復以上しており、実際の乗車率は80%以上となっている。若い世代が特に多く、人気時間帯はネットでの予約が難しいほどだ。高速鉄道は沿線の中小都市の発展をけん引している。駅周辺の開発は都市の再開発を促している。観光客と出張者は自由かつ速やかに流動している。土地の商業的価値が上がり、無名だった小都市が活況を呈している。特色ある地方は人々が憧れる場所になっている。これらの地方は過疎地で、人々が殺到する頃になり鉄道を建設すれば、今よりも投資額が膨らむことだろう。

 

 米国の鉄道網の効率が高いということには、米国の鉄道が貨物輸送全体の49%を担っているが、中国は低下を続け昨年にはわずか17%になったという論拠がある。鉄道の現在の貨物輸送方法と理念が時代遅れになっているのは事実だが、中国の鉄道効率を計算する際には、米国の方法をそのまま用いるべきではない。例えば中国には100万人クラスの大都市が140都市あり、多くが東部・中部の約450万平方キロメートル内に位置する。この中にはさらに1000万人クラスの超大都市が6都市ある。これほど密集した大型・超大型都市群において、道路の利便性が鉄道を上回ることは間違いない。一方で米国は100万人クラスが9都市のみで、1000万人クラスは1都市のみだが、非常に広範な地域に点在している。鉄道輸送が道路に勝るのも自然なことだ。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月2日 


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