「ニコンを打ち負かすのはキャノンではなく、スマートフォンである」という見方が現実になりつつある。
創設100周年を迎えたばかりの日本のこのカメラメーカー大手がダメージを受けている。ニコンは10月30日、中国の無錫にある映像事業部生産子会社、尼康光学儀器(中国)有限公司(以下、NIC)を閉鎖すると発表した。スマートフォンの台頭により、小型デジカメ市場が急速に縮小し、NICの稼働率も大幅に低下し経営継続は困難を極めているという。
閉鎖の兆しは以前からあった
NIC工場は2002年に創設された、ニコンのカメラ全盛期の産物である。当時、急増する需要を満たすため、無錫市の政府機関(無錫高新技術産業開発区)の誘致を受け、ニコンは6000万ドルでNIC工場を創設した。
ニコンはほかに中国の南京、常州、杭州、東莞に計5カ所に工場を持つが、これらの工場と異なり、NIC工場は小型デジカメCOOLPIXシリーズとニコン1シリーズおよびレンズ、ハイエンドデジカメの部品を生産。
今年3月、NIC工場は従業員を募集したが、下半期に入ってからその動きは見えず、無錫の一部従業員から工場閉鎖の噂が上がり、生産も縮小し始めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月6日