中国各級政府との連携を強化
「広東―日立創新交流会」に出席する広東省人民政府の指導者
中国経済は現在、新常態に入っている。中国政府は「第13次五カ年計画」国家戦略性新興産業発展計画を発表し、ネットワーク強国戦略を実施し、「デジタル中国」の建設を加速し、IoT、クラウドコンピューティング、AIなどの技術の各業界への全面的な融合と浸透を促進することで、万物ネット化、融合・革新、スマート・協同、安全・制御可能な次世代情報技術産業体制を構築するよう求めた。日立は中国の政策方針に順応し、一連の関連事業を展開した。これには国家発展改革委員会の環境保護・省エネ、健康・養老などの人材・技術交流のほか、中国工業・情報化部との「中国製造2025」に関する技術交流が含まれる。当然ながら最も緊密なのは、日立と広東省政府の協力だ。
広東省が日立にとって重要であることは言うまでもない。世界的に有名な製造業大省である広東省のGDPは、この28年間に渡り全国一をキープしている。日立は広東省で約30社に投資を行っており、2017年度の中国市場の売上(577億元)のうち、6割(323億元)が広東省で創出された。
広東省は近年、革新駆動型発展戦略で注目される成績を手にしている。次世代情報ネットワーク、新型ディスプレイ、スマート製造、新エネ車、バイオ医薬、新材料などの戦略性新興産業の発展が目覚ましい。日立もこの流れに乗り、広東省における社会革新事業を拡大した。日立は現在、中信恵州医院と画像診断センターを共同運営している。産業流通分野では、製薬業界向けにMES事業を展開している。都市デジタル化については本田技研工業との合弁で、EV用モーター生産拠点を設立した。小久保氏は「当社はこれから革新プラットフォームを活用し、広東省でスマート製造と都市デジタル化の研究開発を推進する。また広東省を拠点とし、社会革新事業の全国展開を加速する」と述べた。