▽中日企業は「一帯一路」で巨大な協力チャンス
中日経済は発展段階が異なり、中日企業は運営の特徴も技術の特性も異なるため、中日両国が「一帯一路」構想を実現しようとする場合には、それぞれがそれぞれの特徴を発揮することが可能になり、そこには非常に大きなビジネス協力のチャンスが存在する。
日本はアジアで最も早く工業が発展した国であり、日本企業は多くのブランドを擁し、技術を備え、生産管理の経験を有する。他国よりも早くアジア諸国に資本と技術を輸出する国・地域の仲間入りを果たし、ほぼすべてのアジア諸国と独自の人脈を築き、現地の人々や政府とどのようにつきあうかをよく心得ている。中国は工業の発展を急速に実現した国で、多くの技術が段階的な進歩を遂げ、人口は多く、各レベルの労働者や技術者も非常に多い。「一帯一路」参加国のプロジェクトは多く、施工量も多く、日本がプロジェクト実施国に数千人から1万人以上の労働者・技術者を派遣することは不可能だ。だが中国はそれができるだけでなく、大量の人員を海外へ派遣してプロジェクト建設の目的を果たすこともできる。
中日それぞれの特徴が今後は段階的に応用されるようになることが必要だ。
北京で取材に応じた日立製作所の小久保憲一中国総代表は、「海外の顧客の中には、中国の技術、中国のシステム、中国の製品、中国のソリューションを必要とする人もいるが、コア部分の技術や製品は日本ブランドの採用を希望する顧客もいる。『一帯一路』における中日企業間の協力方式は、私たちが考えているよりももっとたくさんありそうだ」と述べた。
反対の例もある。日立がリビアで発電所プロジェクトを獲得した際、顧客は日立の技術や製品を評価しながらも、コスト要因を考慮して、発注において中国製造(メイド・イン・チャイナ)の割合が半分以上になることを希望した。最終的に日立はプロジェクトを獲得したものの、中国企業の中国東方電気集団有限公司と共同で必要な製品を提供することになった。