日本の『SankeiBiz』は、今春に開かれる世界保健機関(WHO)の総会で、漢方薬や鍼灸などの中日両国の伝統医療が認定される見通しだと伝えた。具体的には、国際的に統一した基準で定められた疾病分類「国際疾病分類」(ICD)に、伝統的な東洋医学の章が追加される。100年以上にわたり西洋医学一辺倒だった世界の医療基準が変わると同時に、中国と異なり独自に発展してきた日本の「漢方薬」が世界から再評価されるチャンスにもなる。
関係者によると、WHOが伝統医療に注目したのは、WHOの医療統計が西側に偏り、伝統の中国医薬の治療を行うアジアなどの地域の統計が少ないためで、統計データの「情報格差」を埋めたいと考えている。
ICDは1900年に国際会議で初めて承認され、日本も同年に採用。約10年ごとに改訂され、現在は全22章からなる。今回、中国と日本の伝統医療が新しい章として加わるという。
千葉大学の並木隆雄診療教授は、「伝統医療がICDの章に加われば、日本の伝統医療の地位向上に繋がる」と話す。
日本の漢方は古代中国に起源があるが、西洋医学と融合し、中国とは診断方法や処方の作り方なども異なり、独自の発展を遂げたと言える。鍼灸も奈良時代(710~794年)に漢方とともに伝わり、「日本の医療」として進化した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月16日