中日関係はかねてより全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)で注目される話題だ。いかにして両国関係を改善し、発展させ、現在の難局を脱するか?全国政協委員を務める孔鉉佑外交副部長(外務次官)に、ベテラン外交官としての視点から中日関係の現在と今後を分析してもらった。人民中国が伝えた。
【記者】今年は中日平和友好条約締結40周年にあたる。対日外交に長年携わってきた外交官として今年の中日関係の改善・発展をどう見ているか。
【孔副部長】今年は中日平和友好条約締結40周年であり、中日関係改善・発展の重要な年でもある。われわれは双方が中日平和友好条約締結40周年の共同記念という重要な契機を捉え、利用して同じ方向に向かい、中日間の4つの基本文書と4つの原則的共通認識の順守を基礎に、中日関係が改善・発展の道を真に歩む後押しをすることを希望する。
ここしばらくの間、安倍首相と日本政府が中日関係の改善と発展について発した前向きなメッセージをわれわれは重視し、またこうしたメッセージが続くことを希望している。われわれにとって日本は近隣国であり、正常で協力的、友好的な国家関係を構築することを当然望んでいる。これはわれわれが1972年に中日国交正常化を決意した時の初志でもあると思う。したがって、現在双方は共に中日国交正常化の原点に戻り、初心を忘れず、前進を続ける必要がある。
ここで大変重要な点が2つある。第1に、われわれは安倍首相と日本政府が発した中日関係改善の前向きな発言が、口先にとどまるのではなく、日本の現行の対中政策に反映され、具体的行動に体現されることを希望する。第2に、われわれは双方の肯定的、積極的な交流・連動によって、「互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」との中日間の重要な政治的合意を、両国が共に今後の中日関係改善・発展の大きな流れの中で実行できることを希望する。中国側はすでに関係方面の準備を仕上げた。われわれは日本の言行を見る必要がある。
双方が共に初心を忘れず、中日平和友好条約の基本精神、及び過去の政治文書における重要な合意を順守しさえすれば、中日関係には現在の難局を脱し、健全で安定した発展の道を改めて歩み出す希望があると信じる。われわれはこのために引き続きたゆまず努力する必要がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年3月7日