第2に、相互信頼を維持していくこと。中国の積極的に高まりを見せる総合的な国力に対して、まず日本が信頼し、認め、疑念も懸念も焦りも抱かず、平和的な心情を示し、中日の国力の消長と変化を平常心で客観的に、妥当かつ公正な心理で受け止めることがその鍵となる。日本側は中国の発展とその拡大が「人類運命共同体の構築」を目的としており、かつての覇権を争い、覇権を唱え、勢力範囲を獲得し、陣営を分かち、さらには軍事衝突を引き起こすといった歴史上の大国台頭の「古いパターン」とは異なることを認識すべきであり、中国の発展とその拡大は地域と世界により多くの平和・安定・成長と「プラスのエネルギー」をもたらすものであることを認識すべきだ。また、中国の発展とその拡大は中日両国の発展と平和友好関係の深化を後押しする力を増すのみであることを認識すべきであり、中国の発展とその拡大は、同時に日本側の発展に一層のチャンスをもたらし得るものであり、日本のさらなる発展を損なうことはあり得ず、日本の発展に脅威や危険をもたらすこともあり得ないことを認識すべきだ。
第3に、両国関係の前向きな発展を後押しする積極的要素を探し、見つけることに長けること。中日友好の基礎は民間にあり、かつての中日国交正常化はまさに「国民が政府を促した」結果だった。現在、中日間では一般市民の往来がすでに活発化している。とりわけ毎年数多くの中国人観光客が日本を訪れ、日本の観光業に極めて大きな収益をもたらし、日本の景気回復を客観的に後押ししてもいる。ここ数年、中国人観光客は日本の経済と社会の発展に「ボーナス」をもたらしている。単純にその人数を見ても、2015年の訪日外国人観光客延べ1974万人のうち、中国人観光客は延べ500万人に達し、全体の4分の1を占めている。消費額を見ると、3兆5000億円中1兆4800億円で、全体の40%を占めている。
第4に、日本側が外交面で中日関係の「安定した長期的発展」を推し進める戦略的な見識の高さと計画を持つこと。近年、中日関係が戦略の立て直しができなかった重要な原因は、やはり日本側の「近視眼的」外交戦略にある。日本側は中日関係の発展を戦略的・長期的視点から見極めることができず、日米同盟の枠組に限定または拘泥してきた。今後もし中日関係の深く前向きな発展を順調に推し進めたいと望むなら、日本は外交戦略・計画においてさらに努力を重ね、より高く、より長期的な観点から中日関係を見る必要がある。目先のみに留まってはならないし、ましてや中日関係を「あってもなくてもよい」大して重要ではない事とみなしてはならない。日本が日米同盟の「型」を脱する勇気を出し、外交面で見識の高い行動を取ることこそが、中日関係の深化・拡大にとって有効な対策となるだろう。
今年は中日平和友好条約締結40周年にあたる重要な年。日本は得難い機会を大切にし、しっかりと捉え、敏感な問題で言行を慎み、敏感な問題の発生を効果的にコントロールし、抑制し、誠実に中国側と同じ方向に向かい、今年を中日関係の持続的改善のチャンスの年、中日関係立て直しの戦略の年とすべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年3月23日