「心神」の不遇は、中国の歼-20がこれほどの速さで発展することを日本が考えていなかったことを示す。着手時期がほとんど変わらないのに、「心神」が初飛行を終えた時に歼-20はすでに就役しており、「心神」をベースに開発するF-3は「就役してすぐに旧式となる」ため、意味がなくなった。
また、日本の自衛隊は、「心神」のコンセプト、ステルス性能、エンジン、スマートスキンなどが想定よりも大きく劣るとの不満を抱き、改めて試験を進めることがお金を無駄にするに等しく、直ちに損失を食い止めて経費を節約し、より先進的な戦闘機を開発する方が良いと考えたのだろう。
次世代戦闘機とはいったいどのようなものであり、中国などの日進月歩で就役が進む状況について、日本は間違いなく焦点がぼやけている。そうでなければ、立て続けに世界的大手の戦闘機メーカに「情報要求書」を提出することはない。
日本は、次世代戦闘機が、歼-20に勝ることを知っているのみで、どのようなコンセプトと技術を用ればそのような戦闘機を研究開発できるのかについて、構想が曖昧だ。実際にはメーカーも分からないようで、日本が2通の「情報要求書」を提出した後、なぜ全くニュースが出ないのか?
はっきりしているのは、ボーイングのF/A-18E/Fと欧州の「タイフーン」をベースに改良するのは適切ではないこと。なぜなら、F/A-18E/Fと「タイフーン」は、第4世代と「第4.5世代」戦闘機に属しているため、「古い瓶入りの新酒」で高性能の第5世代戦闘機を生み出すことはできない。
日本はF-35A戦闘機の導入を続ける可能性が高い。日本が導入を拡大するとの方針が伝えられているが、次世代戦闘機F-3の開発にはつながらず、F-4J/DJの退役に伴う不足を補うことになる。その上、F-35Aは対地攻撃に優れ、制空能力を補強するのは難しい。
ロッキード?9?9マーチンのF-22を直接購入することもできない。米国議会が1998年、F-22の国外向け販売を法的に禁止した上、米国がF-22の生産を再開する計画もない。仮に米国が今、F-22を日本に売ることができても、日本はF-22で歼-20に勝てるとは限らない。
日本が、世界で戦闘機研究開発力が最も優れる軍需企業に「情報要求書」をたびたび提出していることは、F-3の自主研究開発が絶望的な状況下で、自国を中心とする研究開発協力を進めようとしていることを示す。ドイツやフランスが研究開発した第5世代戦闘機のような技術路線を選び、最近流行っている「システムのシステム」などのコンセプトをベースに世界先進技術を融合し、「第5.5世代」戦闘機の研究開発を進める意向かもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月27日