中国が日本をリード
政府レベルで見ると、中日関係は確かに新たなチャンスを迎えている。これをしっかり握り、最大限に利用するべきだ。近年の中日首脳会談では、歴史、安全保障、戦略的相互信頼などの問題が必ず取り上げられている。これらの問題をめぐる日本の措置は、中国を満足させていない。しかし情勢は変わるもので、それが人の気持ちを変えることもある。日本側の立場も変わっている。この新たな動向は、安倍政権の中国に対する考えに一種の変化が生じていることを反映している。つまり対抗すれば損をし、便乗すれば有利であり、米国は頼りにならず、「保険」が必要ということだ。
李総理が訪日を検討しているのは、政治面の懸念を一時的に棚上げし、両国関係の持続可能かつ健全な発展の新しいルートを切り開こうとしている。安倍首相の真の意図と今後の動きについては見守る必要があるが、後退し態度を二転三転させないよう、中国は積極的にリードできる。平和・発展・協力が時代の流れになっており、今年は中日平和友好条約締結40周年だ。中日はこれを機に向き合い、両国関係を健全かつ安定的な道に乗せ、新型国家関係建設の道で重要な一歩を踏み出すことが可能だ。(筆者・呉懐中 中国社会科学院日本研究所研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月1日