日本財務省と森友学園の交渉記録には、日本首相夫人の安倍昭恵氏に随行した政府職員が、財務省に状況を打診する会話が詳細に記録されていた。この3年間の文書に、昭恵氏に関する「総理夫人の知り合いから、優遇を受けられないかと相談された」などの記載は10カ所以上あり、財務省が首相夫人と学園の密接な関係に注意していたことが分かる。
森友学園の籠池泰典前理事長は、昭恵氏に小学校建設を伝えたのは2014年3月だったと述べた。これについて昭恵氏は「主人に報告する」と述べ、「何かできることはあるか」と聞いた。昭恵氏は翌日、大阪府豊中市の小学校建設予定地を訪れ、籠池夫妻と記念撮影した。
交渉記録によると、籠池被告の妻・諄子被告は2015年8月5日、「9月5日の入学予定者の家族説明会にも、昭恵夫人を招待する。首相にも本件をお願いしているが、まだ返事がない」と表明した。
実際に昭恵氏は9月5日に森友学園の幼稚園でスピーチを行い、小学校の名誉校長に就任した。籠池被告は昨年3月の証人喚問で、昭恵氏から同日、「安倍晋三から」という100万円を受け取ったと述べた。安倍首相はこれについて否定している。
財務省が23日に提出した交渉記録の一部は、学園側が録音した音声データとしてすでに公開されている可能性がある。
2016年3月15日のものとされる音声で、籠池被告は財務省国有財産審理室長に手続きが遅いと苦情を言い、「上棟式で首相夫人が餅つきに来る」と述べた。交渉記録にも同じような内容がある。
籠池被告は、翌月16日に大阪に戻り、近畿財務局の当局者と会ったと話した。籠池被告は音声の中で、相手に「昨日財務省を出るとすぐに安倍夫人からの電話を受け、どうなったのか、頑張って欲しいと言われた」と話した。
安倍首相は「私も妻も国有地(売却)に関わったことがない」と繰り返しているが、交渉記録が公開される前から、安倍首相の関与をほのめかす多くの資料が見つかっていた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月25日