日本の原子力規制委員会はこのほど、日本の中国電力島根原子力発電所2号機以外の柏崎刈羽原子力発電所など、全国の7原発12基で、中央制御室の換気用のダクトに穴や腐食が見つかったことを公表した。また、新潟県東京電力柏崎刈羽原子力発電所3号機の換気用ダクトで、腐食による穴が複数あることが分かった。合わせて13基は稼働が停止しており、政府の原子力発電所の管理に問題があることが露呈した形だ。原子力発電をめぐる問題が多発しており、国民の間にも不安が広がっている。人民日報が報じた。
換気用のダクトに穴や腐食が見つかった13基はいずれも一時的に停止状態となっている。ダクトは鉄や亜鉛メッキ鋼でできており、穴が開いていると、放射性物質が放出される事故が起きた際、制御室内の人が被曝する恐れがあるという。
2016年12月、中国電力島根原子力発電所2号機のダクトを覆う保温材を外す点検で、中央制御室空調換気系でダクトに複数の穴が開いているのが見つかり、最大で横約100センチ、縦約30センチだった。その後、原子力規制委員会は昨年1月に、各電力会社に点検を指示していた。今月23日、同委員会が発表した調査結果によると、全国の7原発12基で、中央制御室の換気用のダクトに穴や腐食が見つかった。穴や腐食が見つかった原子炉は、2011年に事故を起こした福島第一原子力発電所の原子炉と同じ、沸騰水型原子炉だった。そのうち、柏崎刈羽原子力発電所3号機の腐食が最も深刻で、縦13センチ、横5センチの穴が開いており、中央制御室の気密性への影響が指摘されている。現在、穴、腐食の原因が調査されているが、ダクトの外面に結露や雨、塩分が付いて腐食したと考えられている。