「ハッピーバースデートゥユー」のメロディー、中日両国の関係者と学者ら100人以上からの祝福の声に包まれ、日本の有名科学者の有馬朗人氏が8本のロウソクを吹き消した。会場では割れんばかりの拍手が鳴り響いた。
中国駐日本大使館で見られたこの一幕は、中日両国の科学技術界の長期的な友情を伝えた。
「米寿」の高齢者、中国への想い
「米」を分解すると八十八になるため、中日両国で88歳の誕生日は「米寿」と呼ばれる。有馬氏は今年9月13日、中国駐日本大使館で米寿の誕生日を送った。中国の大使館はなぜ、有馬氏の誕生日を開いたのだろうか。それは彼が中国と深い絆で結ばれているからだ。
有馬氏は日本の有名な物理学者、俳人、教育者、政治家だ。東京大学総長、理化学研究所理事長、文部科学大臣などの要職を歴任し、日本社会・科学界で声望が高い。有馬氏は長期的に中日科学技術交流・協力の促進に尽力し、中国国際科学技術協力賞を受賞した。また中国科学技術大学、中国科学院大学などの中国各大学の名誉教授に就任しており、中国を100回以上訪問している。
同じ9月13日、中国駐日本大使館は2018年日本「中日青年科学技術者交流訪中団」の歓送会を開いた。訪中団は10月末に出発するが、1カ月以上も前に歓送会が開かれた。科学技術振興機構中国総合研究交流センターの米山春子氏は、「有馬氏の米寿に合わせた」と明かした。
米山氏は新華社の記者に、「中国大使館が中日青年科学技術者交流訪中団を歓送するたび有馬氏が式辞を述べ、両国の若手科学技術者の交流と協力の促進を奨励している。そのため今年の歓送会は、有馬氏の誕生日に開かれた」と話した。
米寿の有馬氏は、中国の科学技術界との交流を振り返り、次のように話した。21世紀はアジアの世紀で、特に中国の科学技術は驚くべき成果を手にする。中国は歴史的に日本の師であり、日本は中国から多くのことを学んだ。日本の若手研究者が中国を訪問し、交流・学習することを願う。
全国人民代表大会常務委員会副委員長、中国科学院副院長の丁仲礼氏と、中国科学院副院長、中国科学院大学校長の李樹深氏も祝電を寄せ、有馬氏の中日科学技術に対する多大な貢献に謝意を表した。