対中ODA 中日のいずれも受益者

対中ODA 中日のいずれも受益者。中日関係は「不惑の年」を迎えたが、過去の日本の対中ODAが発揮した効果をいかに見るべきだろうか。その歴史的な意義をいかに客観的に評価すべきだろうか…

タグ:対中ODA 受益者 

発信時間:2018-10-26 15:19:14 | チャイナネット | 編集者にメールを送る



 日本も受益者


 日本の対中ODAは、中国が戦争賠償を放棄したこととも当然関連しているが、日本にも大きな経済的利益をもたらした。日本は長期的に中国市場で、「最大の供給者」としての地位を保っていたが、中国が対外開放政策を実施すると、欧米との激しい競争にさらされた。日本の対中ODAは一般的に、この競争においてその地位を保つための有力な手段であり、日本企業の対中輸出・投資に対して無視できない推進力を生んだとされている。


 中国の改革開放後、日本は欧米などの他国との競争に直面した。日本の対中援助はインフラ整備に集中していた。これにより日本企業は中国で「先行投資」の効果を発揮し、日本企業の中国市場開拓と対中輸出を力強く促進した。


 対中ODAはまた、日本の中国におけるイメージ改善に対しても、無視できない効果を発揮した。中国人の日本に対するイメージは80年代に急変し、これに伴い多くの日本ブランドの製品が中国社会に進出し、中国人の間で評判を高めた。また多くの日本の文化コンテンツも中国に進出し、中国人の日本への好感度をさらに高めた。


 その一方で、中国は返済問題でも契約を守り、信用を重視し、円借款返済の「優等生」と呼ばれた。中国は2003年度以降、元金と利息を毎年1000億円前後返済しており、2016年末まで累計2兆1962億円の返済を終えた。これは使用総額の72%に当たる。


 中国政府も日本の援助を高評価してきた。1998年11月に署名した「平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する中日共同宣言」の中で、「中国側は日本側がこれまで中国に提供してきた経済援助に謝意を表する」と明記された。


 この40年間で中国経済は世界も注目する発展を実現した。我々は日本の中国現代化に対する援助を忘れるべきではない。これは「人の我に徳有るや、忘るべからざるなり」(『戦国策』)という中華民族の伝統的な美徳に合致し、かつ中華復興の道において輝かしい成果を手にした中国人の自信の深まりを示している。(筆者・馬成三 中国国際貿易学会理事、静岡文化芸術大学名誉教授)


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年10月26日

<  1  2  3  


TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで