全体的に見ると、米日同盟関係には今後、次の3つの変化が生じる。
(一)米国は覇権を維持するため必要な膨大なコストを削減するため、防衛及び地域事業でより大きな力を発揮するよう日本に働きかける。日本の防衛に協力し、自ら北東アジアで構築した覇権の秩序を守るための高額のコストを削減する。
(二)米国は日本に、自国の防衛及び地域事業において、より重要な戦略的役割を演じさせる。そのため日本の米日同盟における地位は、相対的に向上する。米国と利益の衝突が生じた際に、以前は日本が一方的に譲歩・妥協していたが、今後は駆け引きを展開する能力が強化される。
(三)米日同盟における地位の相対的な向上により、日本の外交政策が以前よりも独自性を強める。
日本は現在、かつてのように米国の外交政策に盲従するのではなく、対中・対ロ外交関係で柔軟性を高めている。中米貿易摩擦が展開されるなか、日本は米国の反対も顧みず中国との経済協力を強化している。ここからは日本の外交政策の転換の、明確なシグナルを読み取ることができる。(筆者・呉建樹 察哈爾学界研究員補佐)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年11月20日