中日関係の改善、取り除くべき障害とは?

中日関係の改善、取り除くべき障害とは?。

タグ:歴史 戦争賠償 貿易 平和 合意

発信時間:2018-12-08 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 それから、歴史・台湾・領土という3つの問題をコントロールしなければならない。3つの問題は、平和と協力を実現する際の障害となっている。歴史問題について、日本側は1998年に「1972年の中日共同声明と1995年8月15日の内閣総理大臣の談話を遵守し、過去の中国に対する侵略が中国人に大きな災いと損害をもたらした責任を痛感し、これについて深く反省する」と表明した。しかし小泉元首相が6年連続で靖国神社を参拝し、安倍氏も靖国神社に「真榊」を奉納したことで、中国人は歴史問題を反省する日本側の誠意を信じられなくなっている。台湾問題について、日本側はかつて厳かに「中華人民共和国政府が中国唯一の合法的な政府」であり、かつ台湾は中華人民共和国の領土から切り離せない一部であるとし、「ポツダム宣言第8条の立場を十分に理解・尊重し、その遵守を堅持する」と表明した。しかし日本の親台派は台湾当局とのつながりを維持し、台湾のカードを切ろうと試みており、中日関係の政治的基礎を破壊している。釣魚島問題について、日本側は史料を無視し、これらの島嶼に所有主はいないと言い張った。さらに係争を棚上げにする共通認識を破壊し、同島嶼の国有化を強行し、両国関係を冷え込ませた。中日関係を長期的に安定させるには、この3つの難点を乗り越えなければならない。大同につき小異を残し、感情を尊重し、以心伝心で食い違いを効果的にコントロールする。


 また、1972年の「中日共同声明」、1978年の「中日平和友好条約」、1998年の「中日共同宣言」、2008年の「中日共同声明」という4つの政治文書の精神を堅持しなければならない。この4つの文書は中日両国が日米同盟を前提とし形成した、係争・問題を解決するための政治的合意だ。1972年の中日共同声明は歴史問題と台湾問題で最大限の政治的共通認識を形成し、かつ1978年に条約という形式によりこれらの共通認識を固定させた。1998年には時代と共に進み、平和と発展の友好協力パートナーシップの構築に力を入れると強調し、平和と協力の目標を強化した。日本は台湾と民間・地域レベルの交流のみを維持すると約束した。両国は2008年に戦略的互恵関係を全面的に推進するビジョンを掲げ、中日関係に新たな位置づけを持たせた。日本側はさらに日中共同声明で示した台湾問題に関する立場を引き続き堅持し、かつ東中国海を平和・協力・友好の海にするため共に努力すると約束した。4つの政治文書の精神の堅持は、約束を守り友好協力の原点に戻ることであり、初心を忘れず未来を共に切り開く保証である。


 日米関係と中日関係は日本の外交の2大支柱であり、日米同盟を迂回し中日関係を発展させることは現段階では非現実的だが、中日関係を損ねることで米国の機嫌を取ることも日本の利益に合致しない。中日関係は実際に、第三国を念頭に置かない。中国は日本を抱き込み誰かに反対しようとしておらず、またいかなる同盟も中国に対抗するツールになることを願っていない。日本側が両国関係を競争から協調に変え、互いに脅威とならずパートナーになり、自由で公正な貿易体制を発展させることに本当に期待しているならば、日米同盟の反中カラーを薄れさせ、平和と協力という目標を追い求めるべきだ。上述した3つの問題をコントロールし、4つの文書の精神を貫き、障害と干渉を取り除き、共に中日関係を幅広い協力の新時代に向かわせるべきだ。(筆者・廉徳瑰 上海外国語大学中日韓協力研究センター執行主任)

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年12月8日

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