夏さんは「私は今まで生きることができた。平和であれば、次の世代も永遠に平和になる」と語った。
夏さんのように、戦争を経験した生存者たちは過去を振り返り、傷を治すことで、最終的に平和を訴えるようになった。平和の最も敬虔な守護者になった。
葛道栄さんは南京大虐殺が発生した当時、ちょうど10歳だった。おじなど親戚3人が日本兵に残酷に殺害された。
幸いにもヴォートリンなどの世界の友人に守られ、葛さんと弟・妹は虐殺を逃れることができた。ヴォートリンは当時、金陵女子文理学院の米国籍教員で、南京大虐殺の際には個人の安全を顧みず、多くの女性及び子供を守った。
葛さんはこの恩を生涯に渡り忘れず、また晩年の葛さんに平和の使者になるという新たな「使命」を与えた。「世界で二度と戦争が発生しないこと、親が二度と涙を流さないこと、そしてすべての子供が幸福で平和な環境で育つことを願う」
国家追悼日前、葛さんはヴォートリンの彫像を訪れた。両手を震わせ、マフラーを巻いてやった。「また会いに来ましたよ」
苦難から丸82年が経過した。平和を愛する精神は子孫にも受け継がれている。
馬雯倩さんは南京大虐殺の生存者、馬秀英さんのひ孫だ。幼い頃から曾祖母の話を聞いていた彼女は、大学の頃から侵華日軍南京大屠殺遭難同胞紀念館のボランティアのガイドになった。「この消すことのできない歴史を伝承し、忘れてはならない記憶、否定できない真相、得難い平和を守る」
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年12月6日