サッカー欧州選手権、コパ・アメリカが開催の1年延期を発表したことに続き、国際オリンピック委員会(IOC)は17日、「新型コロナウイルスの感染状況が2020年東京五輪に衝撃を及ぼしている。状況は日々変化しているが、関係者の健康を最も重視している。IOCは東京五輪を引き続き全力でサポートする。開幕まであと4カ月以上を残しており、決断を急ぐべきではない。現段階ではいかなる憶測も逆効果になる」と発表した。
IOCは17日より、国際スポーツ連盟機構(GAISF)、国家(地域)五輪委員会、選手代表、国際パラリンピック委員会などの利害関係者と電話会議を開いている。IOC執行役員会が各方面と共にまとめたこの発表は、今後の五輪準備の一連の原則を確定した。IOCは各方面に対して、すべての努力によりウイルス拡散を抑制するよう呼びかけた。
IOCは「リスク管理体制と保険により、予定通りに開催するか否かの最終決定は経済的利益によって左右されない。IOCは五輪開催の任務に引き続き取り組み、これを完了する」と表明した。
今年2月中旬に共同タスクフォースが結成された。メンバーは、IOC、東京五輪組織委員会、日本政府及び東京都、WHOの関係者。IOCは全天候で感染状況の進展に注目し、タスクフォースの指導と提案に従う。
IOCは選手全体に対して、引き続き最大限の努力により五輪に備えるよう奨励した。五輪出場資格を決める予選が、感染症により延期もしくは取り消しになっている問題がある。IOCはこれについて、東京五輪の選手57%がすでに出場資格を手にしており、残りの43%についてはGAISFと共に必要な変更を行うと説明した。IOCは今年4月上旬、各種目の出場資格の変更について説明を行う。
東京五輪の開催準備について、IOCはIOC調整委員会と共に、東京五輪組織委員会及び利害関係者と緊密に連携する。感染症の影響を受け、聖火リレー、練習試合などの準備活動に調整が入った。IOC調整委員会は今後の視察を予定の時間に基づき行うが、視察を減らしオンラインでの連絡を増やすことになる。
IOCのバッハ会長は「2020年東京五輪の準備において、関係者の健康を最も重視している。選手、コーチ、サポートチームの安全と利益を守る各種措置を講じている。我々は五輪の大家庭だ。順調であっても逆境であっても助け合う」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月18日