次に、米国を最優先し崇める心理によるものだ。民主という価値観を共有する友好国、米国の軍事同盟国は、政府の外交・経済・軍事面で米国を最優先する。その一方で日韓の多くの人は幼い頃から米国の価値観や文化に夢中になり、「米国はどうか」とばかり口にする米国崇拝者が至る所にいる。自国の政府が外交・軍事面で米国から制限を受け、米国の鼻息を伺っていても、彼らの是非に関する判断基準は依然として米国崇拝の意識が強い。中国と米国を比較・判断する際に後者が優れているとするのは間違いない。
さらに、メディアの影響を多く受ける。日韓の一部のメディアは長期的に、人々の中国への理解を促進する際に、ネガティブな声を伝える拡声器の役割を演じてきた。暗い面を暴露し、中国を批判することが注目を集める方法になっている。中国をネガティブに報じる国別メディアランキングを見ると、日韓及びベトナムのメディアが常に上位争いをしている。このメディアによるネガティブな印象、中国関連報道の批判優先の位置づけにより、日韓の人々が目にするのは政治的要素が混ざった、さらには歪曲された報道ばかりになる。人々が長期的にこのネガティブな宣伝の中に浸っており、偏った中国への認識、さらには悪印象を形成しても不思議ではない。
今回の「中国が感染対策で勝利」という調査結果について、英ガーディアン紙は「これは感染対策に関する国際的な世論の争いで、中国が米国を打ち負かしたことを十分に証明している」と伝えた。だが米国を打ち負かしても近隣の日韓を動かせなかったとは遺憾だ。中国の感染対策に関する日韓の一部の人の認識と評価は、3月に中日韓の上空を漂った「山川異域、風月同天」「中国の困難は我々の困難」といった同情しあう雰囲気と大きく異なる。日韓の人々が何に従おうと勝手だが、中国の感染対策が多くの国から認められ好評を博しているという結果を前にし、色眼鏡で中国を見る心理が時代遅れだと思考すべきではなかろうか。(筆者・笪志剛 黒竜江省社会科学院北東アジア研究所長、研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月24日