菅氏の就任、中日関係の変化と不変

菅氏の就任、中日関係の変化と不変。菅氏の選出により安倍晋三首相の急な辞任による政治の空白期間が終わり、ポスト安倍時代の日本の政治・経済の構造及び動向の不確実性に終止符が打たれた…

タグ:自民党 総裁選 平和主義 戦略

発信時間:2020-09-16 11:03:27 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 (二)実務的に道を切り開く。秋田県の雪国で生まれ育ち、東京で働きながら学んだ庶民の人生により、菅氏は耐え忍び屈しない個性を形成した。対中関係の処理については、率直な物言いで日本の外交などにおける国益を守りながら、時勢を読み柔軟に改善の基調を維持しなければならない。これにより菅氏の対中外交は安倍氏のような二面性を引き継ぐ可能性がある。菅氏は総裁選が中国への一部の懸念を示したが、これは上述した二面性を示すものだ。


 (三)独自色のアピール。菅氏は優れた官房長官だった。菅氏は任命する閣僚について、自分の政策方針と合致し、改革の意欲を持ち、改革を理解し、国と国民に貢献できるという厳しい条件を示したが、実務的な内閣になることが新政権の目標であることが分かる。戦後の中日経済は紆余曲折しながら前進し、今日までたどり着けたことは容易なことではない。特に2012年頃には、釣魚島問題により両国関係が低迷し、政府間交流、企業の協力、民間交流が大きな影響を受けた。安倍氏が2018年に訪中すると、両国関係が回復し、急速に発展した。現在もこの雰囲気が続いている。実務に取り組もうとする内閣であれば自ずと、これを菅式外交の最大の特色ある看板、潜在的な有力資源にしようとする。対中外交の適切な処理は、日本の歴代内閣が重視し希望したが、複雑な思惑が絡み合うことだった。


 コロナ禍の中日は地域外からの影響を受け、一部の食い違い、さらには摩擦も生じている。しかしこれは程度が異なっても過去に生じていたことであり、二国間関係の慣らし運転における小さな挿話に過ぎない。菅氏が新たな希望を掲げ、特色ある対中外交を構築するなか、両国の識者の知恵があればこれを解消する十分な能力が備わるはずだ。中国も共に向き合い歩み寄る理念を貫き、ポスト安倍時代の中日友好の維持、推進、建設に取り組む。


 菅氏の首相就任は、感染症が依然として猛威を振るい、グローバル化の潮が引き、ポピュリズムが大手を振り、多国間主義が厳しい試練に直面する時期と重なった。また中日が感染症をめぐる協力を掘り下げ、経済貿易の優位性を固め、多国間主義を堅持し、平和的な外交を提唱するチャンスの時期とも重なった。双方が善意と誠意を持ち意思疎通と協調を試み、友好を続ける決意を固めれば、菅氏の首相任期内の中日関係の打開に期待できる。(筆者・笪志剛 黒竜江省社会科学院北東アジア研究所の所長、研究員)


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年9月16日

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