習近平国家主席は21日、国連創設75周年記念サミットで重要談話を発表し、「国際協力の促進は国連創設の初志であり、国連憲章の重要な趣旨でもある。冷戦思考に頼り、イデオロギーで線引きをし、ゼロサムゲームをしていては、自国の問題を解決できないし、ましてや人類の直面する共通の試練には対処できない。我々がすべきは衝突ではなく対話、脅迫ではなく協議、ゼロサムではなくウィンウィンであり、自国の利益を各国の共通利益と結び付け、各国の共通利益の合流点の拡大に努め、調和のとれた協力的な国際大家族を築くことだ」と指摘した。
二度の世界大戦の痛切な反省から創設された国連は、人類が繰り返してきた「戦争」と「暴力」の連鎖を永遠に断ち切り、持続可能な地球社会のビジョンを構築し、連帯して行動していくための人類の議会として、平等な「対話」と「協働」の場であり続けなければならない。
習近平国家主席のスピーチは、国連が国家間の国益と野心を実現する「駆け引き」の場に堕する危険性に重大な警鐘を鳴らし、人類の共通利益を追求する「対話」の場であらねばならない、との国連の本来的使命と国際協力のビジョンを明確に示したものといえる。(小林正弘 清華大学法学博士・Genuineways.Inc ブランド保護顧問)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年9月23日