日本は今日も「九一八事変」を深く反省せよ

日本は今日も「九一八事変」を深く反省せよ。九一八事変は中日関係と両国の運命を変え、かつ日本の全面的な中国侵略戦争の発動、太平洋戦争勃発と直接関連しており、その影響は現在も残る…

タグ:日本 軍国主義 九一八事変​ 台湾

発信時間:2021-09-19 09:56:36 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 90年前の1931年、日本軍国主義が九一八事変を発動し、中国侵略戦争の幕を開けた。九一八事変は中日関係と両国の運命を変え、かつ日本の全面的な中国侵略戦争の発動、太平洋戦争勃発と直接関連しており、その影響は現在も残る。(筆者・胡継平中国現代国際関係研究院副院長、研究員)

 

 過去を振り返ると、九一八事変を発動した日本にとって最大の教訓は、国の「生命線」を意のままに他国の領土にまで拡大し、最終的に武力拡張の後戻りできない道を歩んだことだろう。


 他国の領土を自民族及び自国の「生存条件」とするのは本来理に合わない。ところが日本の軍人と政治家は「生命線論」を大げさに喧伝し、危機を煽り国民を惑わし、世論から強い支持を得た。これは日本がその後、間違った道を歩み続けたことの重要な背景だ。日本の学者の研究によると、1931年春以前は日本の世論の協調外交への支持率が高く、対中強硬論は主流ではなかった。ところがメディアは絶えず、いわゆる「満蒙の危機」を喧伝し、日本が中国東北で起こした中朝農民衝突事件、日本軍の違法スパイ事件を「排日」「日本侮辱」と歪曲して宣伝した。政治家と官僚はこの機を利用し、「日本の生存権が日一日と瓦解している」と警告した。これにより国民は次々と政府の中国への「弱腰外交」を批判し、「対中強硬論」が九一八以前に非常に大きな主流になった。九一八事変後、日本国民の排外主義的なムードが持続的に高まり、国際連盟脱退などの強硬な外交、軍隊侵攻政策への支持がさらに熱狂的になった。これは日本軍国主義のさらなる対外拡張を後押しした。


 事実上、戦前の日本が他国を掠め取るために起こした対外拡張戦争は常に生存、自衛、共栄などを旗印とし、民衆を扇動していた。戦後、日本による新たな戦争発動を回避するため、GHQ主導で制定された日本国憲法は、日本は軍隊を保持してはならず、交戦権を持たないと定めた。ところが日本が拡大を続ける憲法解釈及び2016年に発効した法律によると、現在の日本は自国の安全を守るほか、直接的な日本への武力攻撃に発展しうる「重要影響事態」について、米軍などに後方支援などを提供し、間接的に参戦できる。これは憲法の事実上の形骸化で、日本の海外における武力行使の道を開いた。そのため安倍内閣が2015年に関連法案を制定しようとした際に、国民及びメディアから強く疑問視され、反対された。その焦点の一つは、「重要影響」「存立危機」などの概念が拡大解釈されるかだった。焦点になったのは、これが日本が戦争に巻き込まれるかと直接関連するからだ。


 果たして、法律の施行から数年たったばかりで、「存立危機事態」という概念が日本の政治家の口から出るようになった。日本は今年3月、中日国交正常化後で初めて台湾海峡安定の問題を日米共同声明に明記した。麻生太郎副首相は7月、台湾海峡問題は存立危機事態と定義される可能性があると述べ、さらには「台湾の次は沖縄だ」と扇動し、日本は米国と共に「台湾を防衛」しなければならないと称した。防衛大臣、自民党高官らも度々同じような声を発した。自民党はさらに公然と台湾地区民進党と安全対話を行い、中国のボトムラインを踏んだ。政治家よりも軍人出身の自衛隊前統合幕僚長の河野克俊氏の表現はより率直だ。「台湾有事の支援は日本の国益に合致する」


 それでは日本が台湾海峡への武力介入を決意するならば、それは台湾海峡が本当に日本の国家安全に重要な影響を及ぼし、さらには日本の生存を脅かすからなのだろうか、それとも日本の私利のためなのだろうか。仮に前者とするならば、日本の生存にいかに影響し、いかに脅かすのだろうか。仮に後者とするならば、日本のどのような利益があるのだろうか。これらの問題と答えについては検討に値し、特に日本国民にとってはそうだ。なぜなら日本の政治家と軍人が意のままに「生命線」を拡大し、メディアとグルになり国民の危機感を煽り、国を戦争という歴史の悲劇に陥れたのも遠い昔の話ではないからだ。


 台湾地区は中国の切り離せない一部分だ。しかも日本には台湾地区を植民地とした歴史があるため、台湾問題については一層言行を慎むべきだ。ところが現在の日本の政治家は台湾問題は日本の生存を脅かし、かつ「防衛」しなければならないと称しており、まだ戦前の軍国主義時代に生きているのではと錯覚させている。周知の通り、日本は戦後、侵略と植民地支配の歴史を真剣に反省していない。軍国主義思想の名残が徹底的に払拭されたか、新たな形式で復活するかは、今日も注目に値する問題だ。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年9月19日

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