日本の右翼がオーカス参加を主張、その執念が明るみに

中国網日本語版  |  2022-04-14

日本の右翼がオーカス参加を主張、その執念が明るみに。日本がオーカスに参加すれば、これは米国が目指す「インド太平洋戦略」という政治的枠組みの一部となる…

タグ:右翼 オーカス インド太平洋戦略 ユーラシア

発信時間:2022-04-14 11:32:28 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本の右翼メディア「産経新聞」は12日、米英豪が日本に対して非公式の場で、「AUKUS(オーカス)」への参加を打診していると伝えた。日本の官房長官は13日にこの情報を否定したが、多くのアナリストは「火のない所に煙は立たない」と見ている。(筆者・廉徳瑰上海外国語大学日本研究センター主任、教授)

 


 実際に日本政府内にはオーカスへの参加を主張する声が常にある。彼らは、日本はアングロ・サクソン諸国と共に中国をけん制すべきで、日本は中国と米国の戦略的駆け引きをめぐり西側に立ち、かつ機会を利用し日本の軍事力を強化すべきと考えている。さらには、日本は専守防衛を捨て、敵基地攻撃能力の保有を検討すべきとの主張もある。安倍晋三氏はさらに、日本が米国と核兵器を共有するという案を掲げた。政府に圧力をかけつつ、メディアに情報を発表させることで民意に探りを入れる。これは日本の右翼・タカ派の常套手段だ。


 日本がオーカスに参加すれば、これは米国が目指す「インド太平洋戦略」という政治的枠組みの一部となる。ところがオーカスが日本を吸収できるかはより複雑な問題であり、日本の右翼が考えているほど単純ではない。


 豪州を除く英米両国は地理的位置の制限を受けており、オフショア・バランシングによりユーラシア大陸の台頭する国を抑制することがその地政学的戦略となっている。過去200年の英国の外交政策は、ユーラシア大陸の台頭する国の隣国を利用しその国をけん制する特徴を示している。英国はかつて、プロイセン、オーストリア、ロシアを利用しフランスの台頭をけん制し、さらにフランスとロシアを2回利用しドイツの台頭をけん制した。米国は冷戦時代にNATOを利用しソ連をけん制し、冷戦終結後はまたNATOの東進を画策しロシアをけん制した。


 当時の英国と同様、米国もユーラシア大陸の軍事衝突に直接巻き込まれることを極力避けようとしている。米国は2度の世界大戦で終戦間近になり終局を取りまとめ、支配的地位を得た。今回のロシア・ウクライナ戦争でも、米国は類似する戦略を講じ、NATOのその他の加盟国のロシアとの対抗を促している。米国自身は相手が精根尽き果ててから姿を現し、「成果」を手にするだろう。ある学者は米国の地政学的な本質を分析し、オーカス諸国がユーラシア大陸と海を隔てており、軍事力の投入の制限を受けるため、必然的に台頭中の国の脅威にさらされている隣国を操りけん制すると指摘した。米国はまたこの論理により、中国の「脅威」にさらされている国を利用し中国の台頭をけん制しようとする。しかし米国は衝突に巻き込まれたくはない。


 米国にとって、日本、南中国海沿岸の関連諸国、インドなどは、中国けん制の潜在的な勢力だ。米国の「インド太平洋戦略」はこの地域で中国と隣国の衝突を生み出し、隣国を利用し中国の台頭をけん制するものだ。そのため米国の戦略的構想と実践の慣例によると、米国は衝突が発生してもすぐにはいわゆる同盟国もしくはパートナーへの安全の約束を果たさず、これらの国を利用し中国の実力を消耗させようとする。米国はこれらの国の利益や生存を念頭に置かない。米国はアジア太平洋地域で策動し引き起こすすべての軍事衝突において、制裁、武器輸出、世論戦、情報戦などの手段により同盟国を支援するが、最終段階になる前に軍事力により直接介入することは決してない。


 日本の右翼勢力が米国のこの戦略的手段を熟知していないわけではない。しかし彼らには戦後レジームからの脱却、つまり最終的に米国の束縛から逃れ「普通の国」になるという執念がある。日本の右翼は、米国のアジア太平洋における地政学的戦略も利用できるチャンスと見ている。米国が「野放し」にすれば、日本は再武装が可能だ。しかし日本が中国をけん制するどのような安全枠組みに参加しようとも、米国が設定した戦局に足を踏み入れれば、米国の真の支援を期待できない。日本は米国の代理戦争をするだけだ。中国を脅かすどのような軍事行動においても、日本が悪事を働けば自ら破滅を招き、米国の戦略的なスケープゴートになるだけだ。あらゆる計略をめぐらしても、策士策に溺れることになるだろう。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年4月14日

 

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