ロシアとウクライナの衝突を利用 日本の狙いは?

中国網日本語版  |  2022-05-09

ロシアとウクライナの衝突を利用 日本の狙いは?。その中で日本はロシアとウクライナの衝突を取り上げるたびに、必ずその他の内政もしくは外交の議題を持ち出している…

タグ:ウクライナ ロシア 軍事力 攻撃能力

発信時間:2022-05-09 12:38:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=陳友駿 上海国際問題研究院研究員


 ロシアとウクライナの衝突の勃発後、日本の岸田政権は米国及び欧州にさらに追随し、ロシアへの圧力と制裁を拡大している。それと同時に、このチャンスを利用し二国間もしくは多国間の外交の突破を目指している。その中で日本はロシアとウクライナの衝突を取り上げるたびに、必ずその他の内政もしくは外交の議題を持ち出している。これは日本の真の意図もしくは狙いを反映している。

 

 まず、国連改革を促進し、戦後日本の「政治大国」の夢を叶える。1960年代後半に世界2位の経済体となると、日本は戦後の経済台頭という戦略的目標をほぼ達成した。これを踏まえた上で、日本の国家戦略は「政治大国」の夢を叶える方に傾き始め、それに向け絶えず資源が投入された。ロシアとウクライナの衝突の勃発後、日本政府の立場、一部日本メディアもしくは右翼勢力の言論も、ロシアの安保理常任理事国としての「特殊な地位」を喧伝し、これを槍玉に挙げている。常任理事国の「一票否決」が国連体制の意思決定に加わるロシアを守り、かつ国際社会がロシアに対して効果的な制裁と規制を行えない根本的な原因になっているというのだ。これを背景とし、岸田文雄氏を含む日本の当局者及び右翼のオピニオンリーダーらは、さまざまな場で国連改革の必要性を全力でアピールし、日本の常任理事国入りに向け政治的な駒を手にしようとしている。

 

 次に、日本の軍事力の強化、特に能動的な軍事攻撃能力の強化だ。ロシアとウクライナの衝突発生後、日本は国際情勢の「不安定な状態」の喧伝を続けている。さらにチャンスを利用し、日本の国家安全が「深刻な脅威」にさらされ、「極度の不確実性」に直面しているとアピールし、日本は準備を万全に整える必要があると称している。

 

 これはまず、軍事力発展の口実を作るためだ。右翼・保守勢力は「専守防衛」の基本方針の堅持を強調すると同時に、賢しらに看板を塗り替え、「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」に置き換え、人々を騙し有耶無耶にすることで通そうとしている。

 

 次に、軍事力拡大に向け力強い財力のサポートを得るためだ。自民党は先月、「国家安全保障戦略」の改正に向けた提言を発表した。NATO諸国が国防予算の対GDP比の目標値を2%以上と設定していることから、日本も今後5年内に防衛力の強化に見合った予算に拡大すべきとした。これは自民党が政府に対して、対GDP比を現在の1%から2%に倍増し、NATO諸国と一致させるよう求めているということだ。与党である自民党の政府への提言は単なる一党の主張ではなく、高い程度において日本の極右勢力全体の共通認識であり、一定のいわゆる「社会的基礎」を備える。そのため将来的に政府の具体的な政策になる可能性がある。

 

 上述したように、日本は今回のロシアとウクライナの衝突の「第三者」であるが、この衝突との距離を積極的に詰めている。周辺諸国、さらに国際社会はその意図に特に注意するべきだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月9日

 

Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで