日本は「NATOのアジア太平洋化」の水先案内人になるな

中国網日本語版  |  2022-05-07

日本は「NATOのアジア太平洋化」の水先案内人になるな。特に注意すべきは、ロシアとウクライナの衝突後、日本がいやに興奮していることだ。日本では最近、首相、外相・防衛相が周辺及び欧米で外交の動きを活発化させている…

タグ:NATO アジア太平洋 ウクライナ

発信時間:2022-05-07 14:24:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 ウクライナ情勢及びそれに伴い生じた地政学の悲劇は、そこから政治的利益を得ようとする米国及び西側の一部の国の胃袋を満たしていない。訪英中の日本の岸田文雄首相は5日、自衛隊と英軍の「相互訪問」の円滑化について、ジョンソン英首相と大筋で合意した。ジョンソン氏はこれについて「マイルストーンとしての意義を持つ」とし、「英国のインド太平洋地域への約束」を強化すると述べた。岸田氏は大げさに、「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」と述べ、かつ「G7が団結を強める時が来た」と表明した。「環球時報」が伝えた。


 この景気のいい発言は危険な動向を示している。欧州で分裂を、世界で危機と戦争を引き起こすNATOが「集団政治」と「陣営対抗」をアジア太平洋地域にコピペしようと企んでいるのだ。英国は最近多くの場で、「NATOのアジア太平洋化」を強く働きかけ、「インド太平洋の脅威」に対応し、「台湾の自衛」を支援するよう呼びかけている。アジア太平洋内部の日本は、この計算に呼応しようと馬鹿に張り切っている。「NATOのアジア太平洋化」の水先案内人になろうと一心になっているようだ。


 特に注意すべきは、ロシアとウクライナの衝突後、日本がいやに興奮していることだ。日本では最近、首相、外相・防衛相が周辺及び欧米で外交の動きを活発化させている。しかしながら訪問先のアジア諸国は警戒を保っており、付和雷同していない。同じく結託によりアジアの「宗主国」という古い夢を再現しようとしている英国に到着すると、日本はようやく共通の言語と「友人の温もり」を見つけた。これは前世紀初頭の日英同盟を想起させる。


 東アジア及びアジア全体の国々の政治制度は異なり、文化的背景に差があり、歴史と現実の食い違いと係争も存在する。しかし過去数十年に渡り全体的な安定を維持できたのは、地域諸国が大同につき小異を残し、価値観及び地政学的な食い違いを超越し、経済グローバル化の大きな流れの中で実務協力を展開し、アジアを現在の世界で最も活力あふれる地域とし、「アジアの世紀」を世界の戦略界が競うように議論する長期的な話題にしたからだ。


 米国と西側の「内外呼応」が、欧州で失敗が証明され深刻な結果を生んでいる「安全モデル」を無理やりアジア太平洋に持ち込めば、地域の平和と安定を破壊するのではないかと懸念されている。欧州の安全に「フリーズ」が生じたことは、米国を始めとするNATOというシステムがもはや今日の時代に適していないことを証明している。口先で毎日「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」発言している国は、自身の私利によってすっかりのぼせ上がっているが、その他の地域で1つもしくは多くのウクライナ危機を再現しようとする計算は真剣だ。アジア諸国はこれを高度に重視するべきだ。


 各国の安全は切り離すことができず、一国の安全が他国の安全の犠牲の上に成り立つことはない。これは歴史の経験が何度も証明していることだ。NATO式の集団対抗メカニズムは地域諸国を無理やり同盟内と同盟外の国に区分する。これはより大きな危険を生むばかりで、相互に警戒し敵意を抱く安全のパラドックス、安全の罠に各国を陥れる。地域諸国の安全の懸念と緊張を和らげようとするならば、軍事同盟のNATOは解毒剤ではなく間違いなく毒薬だ。アジアの良好な局面が「新冷戦」によって破壊されては決してならない。「NATOのアジア太平洋化」への警戒と拒否は、地域諸国の大きな共通認識と集団の意識になるべきだ。


 日本は地域の平和的発展の大環境を破壊すべきではないと、ここで特に強調しなければならない。自ら災いの種をまくやり方は自他に害をもたらす。歴史の教訓は深い。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月7日

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