現職の岸田文雄首相は池田が自民党内で創設した宏池会(現在の岸田派)の継承者だ。岸田氏は2021年9月の自民党総裁選で「令和版所得倍増計画」を打ち出し、これを自らが提唱する「新しい資本主義」の中核とした。この措置は池田が1960年に作った所得倍増計画を利用しようとしたもので、当時は非常に評判が良かった。世論調査によると、岸田氏の経済政策への国民の期待度は69%にのぼった。ところが1年以上たつと、所得倍増がなんと「防衛費倍増」に変化し、吉田ドクトリンから大きく離れた。「反撃能力」も専守防衛の方針を突破し、平和憲法に深刻な衝撃を及ぼした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年1月30日