日本で地震が発生したことを、中国で仕事をしている日本人俳優の矢野浩二さんはテレビで知った。家族は被災地から遠い大阪にいるため、皆無事だったが、毎日報道を見て心を痛める矢野浩二さんは、「チャイナネット」に次の感想を寄せてくれた。

このたびの東北関東大地震。信じられないがこれが現実。規模の大きい被害、多数の犠牲者、原発漏れ事故、何もかもが信じられない現実。私は北京にいる。何かしてあげたいが何も力になれない思いで毎日落ち着かない日々を過ごしている。

先日、千葉県知事である師匠・森田健作さんにお電話しました。ずっと千葉公邸で県内の陣頭指揮をとっている、ここ数日十分な睡眠もとれてないらしい。声からはやや疲れが感じとれる。しかし千葉県民の健気な精神を敬服していました。

「矢野、こんな状態でありながらみんな誰一人愚痴を言わないんだ。『我々より東北の方達が一番辛い、彼らを思えばなんてことない』という。おにぎりの配給でもみんな列を乱さずきちんと順番を守って並んでる。何事においてもご高齢の方、幼児、障害者の方を優先。さすがだな日本人は。自分の国の事を褒めるのは変だが、このような状況になって改めて思いしらされたよ、日本人の精神と忍耐力の強さに。素晴らしいと思うよ。だから、必ず今回の苦境を乗り越えることできるよ。それから、中国の皆様にくれぐれもお礼を言っておいてな。今回の中国救援隊の応援には日本の皆さんも大変感動している。私も感謝の思いでいっぱいだ。矢野、くれぐれも中国の皆様に感謝の思いを伝えてくれな。私たちは諸外国のこの暖かい思いによって支えられてるんだ。だから負けちゃいけない。諸外国の皆さんの為にも。大丈夫だよ。」

電話越しで苦境の状態でありながら気高に振る舞い気持ちを奮い立たせてる森田さんのお声を聞いてホッとしたと同時に辛い思いになりました。悲しいです。辛いです。でも泣いてばかりいられません。

私も半年前子供に恵まれ、中国で家族の温もりを感じながら生きています。何も知らない彼女の笑顔を見ると、この笑顔が永遠であることを願う。未来の子供たちの為にも、我々は挫けず負けない強い精神を持たなければならない。

私の中国のミニブログやメールで、被災者の方達に対しては勿論だが、一番感動したのが『日本加油！！』という声が多かったこと。短い言葉だが、一番心に響く激励の言葉だ。中国のみんなには本当に感謝したいと思う。

人間は誰しも強靭で粘り強いです。特に崖っぷちに追い込まれれば思いも寄らないパワーを発揮します。今回世界最大級マグニチュード9.0ですね。復興のためにみんなが捧げる愛もパワーも世界最大級といきましょう！そして地球環境に対する愛もこれからは最大級で！地球人頑張りましょう！

「中国網日本語版（チャイナネット）」　2011年3月18日