深海潜水:『海底二万里』は幻想ではない
148年前、フランス人作家のジュールベルヌは『海底二万里』を著作した。先日、新華社の劉詩平記者は中国の有人潜水艇「蛟竜号」に乗り、世界最深のマリアナ海溝の4811メートルの深海に潜った。劉詩平氏は海底世界が荒れていないことを知り、ナマコ、海綿動物、ヒトデ、魚、エビなどの生物も目にした。これらは『海底二万里』の描写と一致している。
「蛟竜号」は中国が自主設計・開発した最初の深海作業用の有人潜水艇で、最大潜水深度は7000メートルに達し、世界の海洋の99.8%で使用できる。世界で最も深く潜水できる作業用潜水艇で、世界の有人潜水艇の中でトップクラスとされている。最近は無人潜水艇や水中ロボットなどの技術が進歩しているが、科学者が有人潜水艇を製造し自ら海底に潜るのはなぜか。
好奇心を満たすためだけでなく、海底での多くの作業において、人間は代わりの効かない役割を果たす。
「蛟竜号」の名声は高く、ケーブル付き無人潜水艇「海龍2号」とケーブルなし無人潜水艇「海龍1号」という「兄弟」もいる。この「3兄弟」は青島市の国家深海基地管理センターに中国深海の「スリー・ドラゴン」として常駐している。
中国大洋鉱産資源研究開発協会弁公室の劉峰主任は、「スリー・ドラゴン」は中国が自主設計・開発し、自主的知的財産権を有する3種の深海潜水艇で、調査作業方法にそれぞれの特徴があると話す。「スリー・ドラゴン」は互いをサポートし、1つが故障したら別の潜水艇が救援できるという。
国家深海基地研究管理センターの于洪軍主任は、「蛟竜号」の新しい母船を建造中で、2019年3月に進水し、「スリー・ドラゴン」を同時に載せることができるようになると明かした。