1000回以上の審査で3人の「乗客」を選出
2016年、米国人宇宙飛行士のスコット・ケリー氏はNASAの宇宙ステーションでヒャクニチソウを栽培し、外宇宙で初めて花を咲かせた。今回中国が実験するのはジャガイモとシロイヌナズナの開花である。どうしてジャガイモ、シロイヌナズナ、蚕卵が「乗客」に選ばれたのだろうか。
謝更新氏によると、1000回以上の審査によって此の3つが選ばれた。容器内の資源は限られているため、動植物で多くのスペースを占めてはいけない。月に持って行く動植物の第一条件は「小さい」ことである。次に、月にはエネルギーを伝送する大気がなく、昼夜の温度差が大きく、宇宙船内の温度は30~60度に保たれている。容器内の温度は最低マイナス10度であるため、動植物は高温と低温、放射能、妨害に耐えられなければいけない。
謝更新氏は、「ジャガイモは誰もが知る食べ物であり、宇宙の主食になる可能性がある」と話す。今回選ばれたジャガイモは特別に栽培された小さい品種である。また、シロイヌナズナの開花周期は短く、発芽から開花までわずか1カ月で、実験用植物にふさわしいため、月で初めて花を咲かせるという任務を任されたという。
蚕卵は生態圏で卵の孵化、幼虫の生長、蚕を破り蝶になるという生物周期がある。蚕を選んだ最大の理由は中国の伝統文化と関係しているためである。