二、元代(1271年~1368年)
パスパ文字を作ったパスパは元の世祖フビライから印を賜った
元時代のチベット地区の略図
1271年モンゴルのフビライ・ハーンは国号を元と定め、ウスザン(今日のチベット中部、西部、およびそれ以西の地区)、ドゥオガンなどの地が統一された多民族の大元帝国の一部となり、チベット地方は正式に中国の中央政府の直接管轄下に入った。元王朝が中国を統一したのち、チベット族地区の実際の状況に基づいて、中央機構総制院が初めて置かれ、チベット族の僧侶や俗人が中央から地方までの高級官吏を担当した。ウスザン、ドゥオガンなどの地方の行政機構の設置および官吏の任免、昇進や降格、賞罰はみな中央の命に従った。